2012年12月27日木曜日

年の瀬

みなさま、クリスマスはいかがでしたか?楽しく美味しく笑顔で過ごされたことと思います。

わが家は2週間越しの引っ越しでした。14日の土曜日に鍵をもらってそれから毎日何往復したことか。今日やっとインターネットがつながったので数日の出来事をレポートします。

やっと確保した引っ越し屋さんは22日土曜日の午後1時。距離が近く、運ぶものが限られていたのが幸いして、オーナーがなんとか受け入れてくれました。

未だ荷造りも終わっていないけれど、前日金曜は会社のクリスマスパーティ。サンフランシスコよりさらに東にある大ボスの自宅が会場です。
仕事後にどう移動するかなど、行く前から課題満載でした。オフィスで仕事をしてからなので着ていく洋服も限られてしまう。。。でもせっかくだからお洒落しよう!と着替えを持っていきました。
大降りの雨も駅から歩く頃には止んでラッキー。シャンペンやウォッカカクテルにほろ酔い加減で、苦手なカラオケもうたっちゃいました〜。最後は絶対ないだろうと思ってソングブックを見たら載っていたSteely DanのHey Nineteen。誰も知っている人がいなかったので大ボスとデュエット。いやいや、アメリカのカラオケも侮れません。あとはJourneyとかABBAとか70's&80's盛りだくさんで、帰りの電車の中ではダニーとイヤホン片耳ずつシェアしてどっぷり懐メロに浸ってました。

家に帰ったのは午前一時過ぎ。迫り来る現実。ドレスを着替えて荷物を箱詰めし、移動しないソファやダイニングテーブルを部屋の角に寄せたり大変でした。翌朝も8時から活動開始。その甲斐あって、なんとかベッド、ゲストベッド、本棚や机などが運び出せる状態になりました。引っ越し屋さんは毛布でそれらをくるみ、大きなサランラップでくるくる巻くようにして器用に梱包していきます。この梱包にほとんどの時間がかかりました。車での移動は3分ほど、全て2時間半で終了。三人来てくれた彼らは朝7時から働いてもう一件あるそう。ご苦労様です。
朝は雷を伴う大雨でどうしようかと思いましたが、11時ごろからから4時までは晴れ間がのぞきました。大感謝です。雨だったら時間もかかるし床掃除が大変でした。

荷解きはまだまだ続いています。幸いにもガレージには作り付けの棚があり、地下にもものをおける場所があります。裏にはドア付きの部屋があって一部はwalk-in-closetになっています。いずれは部屋をオフィスに改造できればと思っていますが、今はもう一つの寝室にデスクをおくことにしました。ダニーはこの部屋を完全なゲストルーム(いらないものは一切置かず、誰が来てもすぐに泊まってもらえる部屋)にしたいとずっと話していましたが、現実的に今直ぐそれは無理と納得したようです。

嬉しいのは食材や食器を置く場所が格段に増えたこと。前のキッチンもスペースの割には使いやすい収納でしたが、普段使い以外の器はクローゼットの奥にしまうか、車で10分の倉庫までとりにいかねばなりませんでした。これからはガレージか裏の部屋か地下室という選択ができたのでめんどくさがらずに、料理にあった器を楽しみたいと思います。
 引っ越し蕎麦ならぬ引っ越しビザはアンチョビとマッシュルームたっぷり。
チーズの伸びをご覧あれ!

夜半から翌日曜日は一日土砂降りでした。引っ越し屋さん、日曜ならパーティの翌日じゃなくて余裕があるのに。。。と思っていたのですが、土曜日で本当によかったと胸を撫で下ろしました。荷解き、買い物、前のアパートに荷物をとりにいくなどコマネズミのように動いた一日。
暖炉もいずれ使いたいけれど、取りあえずこんなキャンドルスタンドを置いてみました。11個に火をつけるのは時間がかかります。首が曲がるチャッカマンよ、ありがとう。
夜はダニーのビジネスパートナーR氏夫妻を招いて夕食です。何もできないと前もって了承してもらっていたので、簡単にヒヨコ豆の煮込みとバスマティ米。結婚式にも来てくれたお二人が最初のゲストで光栄です。
お土産に赤ワインと宝石のように美しいチョコレートの詰め合わせをいただきました。

フレーバーを選ぶ顔も真剣!
翌日クリスマスイヴは近所の友人が遊びに来てくれて数時間おしゃべり。久しぶりに荷解きから解放された優雅な時間でした。偶然彼らの友人も同じ通りに引っ越してきたばかりで、また彼らと同じ学齢の子供がいる向いのご近所さんも紹介してもらえました。向かいのお家は築100年以上だとか。ちなみにうちは1933年に建てられました。
夜はつかれて行きつけのレストランへ。引っ越してちょっと遠くなっちゃったけれど、一年の〆として顔なじみと挨拶を交わしていい夜でした。

今年はダニーにとって家族から離れて過ごす人生初のクリスマス。翌日クリスマスはアイルランドを思わせる低いグレイの空模様でした。午後には家族と電話で話し、みんなの元気そうな声を聞くことができました。
いつもお洒落なAくん
二人でのんびりゆっくりしようと話していたけれど、昨日遊びに来てくれた友人がディナーに招いてくれたのでワインと食材を持って合流しました。
急遽ヨークシャープディングを作ることになってシェフダニーはバターと小麦粉を家まで歩いてとりに帰りました。
 大人5人、子供1人といつもと比べると静かなクリスマスの夜。
暖かい部屋で笑顔でおいしい食事を仲間とシェアできる幸せに感謝した夕べでした。
しんと静まり返る帰り道、街は知らない場所のようでした。

翌日の仕事に向かう電車は遅れに遅れて片道2時間半かかりました。遅れの理由は明らかにされませんでしたが、私は運転手が休んじゃったからだとにらんでいます。英国ではしょっちゅうでしたからね。それをアナウンスしちゃう所がねえ。笑えるまでにはたっぷり2年はかかりましたけど。

これに懲りて今週一杯は車&地下鉄通勤にします。今日は2000年末にアメリカに来て直ぐ買った小型車を1年半ぶりに運転しました。SUVに乗り馴れてから小型車に乗るとなんかうきうきします。

ちなみに今日はものすごくいい天気でした!
昼休みには早足でビルの合間から日の当たる桟橋まで歩きました。
いつも噴水がある場所に毎年スケートリンクができます

世界中から旅行者が来ているようであちこちから聞こえてくる言葉も様々。



大晦日は有給をとるので明日で仕事納め。明日はまた雨の予報です。

来年は年末年始実家巡りを再開するので、おせちをつくるとしたら今年が唯一のチャンス。でもちょっと難しいかな。。。無理しないことにします。

2012年12月19日水曜日

冬日

このところ雨の予報は外れが続いて気持ちよく晴れています。
今朝の気温はマイナス 1℃で屋根も、車も、公園の芝生も真っ白。すこーんと青い空の下、白い息を吐きながら駅へ向かいました。でも歩けばすぐに汗ばむほどです。

引っ越しは続いています。日曜日はホームセンターで掃除用クリーナー一式を仕入れました。お掃除の人がくれたリストを元に長い通路を行ったり来たり。これから足繁く通うことになる予感。
火曜日に三人が来て、2時間ほど隅々まで磨いていってくれたとダニーが感心していました。クリスマスと新年で二週間空くけれど、プロに掃除してもらえるのは心強い。
 
その後はひたすらキッチンの引っ越し。今まで不平不満のほうが多かった台所の収納がいかに優れいてたか驚きました。オープン棚は地震があったら一発で食器類が落ちる構造。でもそのおかげで、何がどこにあるか一目瞭然で両側からアクセスできました。食品棚もよくこれだけのものが入っていたなと(苦笑)。いずれもきちんと使える形で収納できていたところがすごい。自分の中に狭小スペースに馴染んでほっとする日本人の血を感じます。新しいキッチンは広いし一見たくさん収納スペースがあるようですが奥行きが微妙に足りなかったり深すぎたり。いずれ慣れるのでしょうがしばらくは試行錯誤が続くでしょう。

エアマットレスを友人から借りる事ができたましたが戻ってきました。引っ越しと片付けのプレッシャーに加えて翌日着ていく服まで決められない!

週明けも帰宅して荷造りと運搬を繰り返し、10時過ぎに夕飯、寝るのは12時というスケジュールです。食べるものと言えば炭水化物ばかり。よくありませんね。。。
 でもお昼をしっかり食べないと、帰って直ぐ作業に取りかかれません。
今年はもうお弁当作れないのが残念、このままだとおせちも無理かな。初めて家族とは慣れて過ごすクリスマスにダニーも特別な事をしたいと思っていますが、この分だと二人で荷解きか。。。ま、それはそれでいいよねと話しています。彼は1月6日から3週間アイルランドに行くので、その前に家具やら何やらも処分しなくてはなりません。考えると叫びたくなるほどのプレッシャーですが、少しずつやるしかない。

帰りは超早歩きで一本速い電車に滑り込みセーフ。この空、今晩も冷え込みそうです。
無理だとあきらめていた引っ越し屋さんも土曜日午後に来ることになりました。しかし前夜は会社のクリスマスパーティ。。。遠い場所なので、早めに切り上げても戻ったらかなりな時間になるでしょう。冬至でもある12/21はマヤ歴で世界の終わり。友人たちは世界最後の日に着たい洋服で集まるパーティを開きます。楽しみにしていたけれど引っ越し前夜のパーティのはしごは流石に無理です。本当に世界が終わっちゃったらこのストレスはなんだったの?ってことになるか。まあとにかく、今日はもう寝ます。

2012年12月16日日曜日

いよいよ引っ越し開始

金曜日は息をのむほど美しい朝焼けで幕開け。この景色が見られなくなるのはさみしいです。電車を遅らせて刻々と変化するshowを楽しみました。
仕事の後、友人たちとハッピーアワー。楽しく時を過ごし、荷造りのプレッシャーからしばし現実逃避。その罰が当たったか、帰りはまたまた電車が遅れ、家に着いたら10時過ぎで荷造りどころじゃなし。
雨模様の土曜日。どこから手を付ければいいんだ〜!とパニクったり、潔くものを捨てたりのサイクルを繰り返しつつ、本類は全てパッキングしました。ファイリングしていた切り抜きなども捨てちゃおうかと悩みましたが、徐々にスキャンすることにします。紙類は重いのでBanker's Boxという小さめでしっかりした蓋つきの箱を使っています。箱代だけでちょっとした投資。断捨離は一日にしてならず。。。引っ越せばリセットできるという簡単なものではない。。。私の修行はまだまだ続きますが、少しずつでもすすんでいるのは事実かな。

6時に家で待ち合わせをして鍵をもらいました。ベッドルームは見事に空っぽ。
 きれいに片付いた家は声が響く!
リビングとダイニングの家具は買い取ったので、そのままで使える状態です。
車庫の鍵が引っ越し荷物の中に入って見つからず、新しい鍵をつけはじめたら長さが足りない。。。なんていうハプニングもありましたが、結局鍵は出て来てめでたしめでたし。というかガレージも裏のドアも18年間一度も鍵をかけたことがなかったと聞いてびっくりです。週に一度来るお掃除の人たちも裏のドアから入って仕事をして帰って行くと言います。
Cavaで乾杯。期待と不安と未だ信じられない驚き。家を見たのが10/13、丁度9週間前の土曜日でした。初めから期待していなかっただけ、トントン拍子の展開に途中からもしや?とハラハラしっぱなしでしたが、この日にたどり着きました。
簡単な食事をロウソクの光でゆっくり楽しみました。赤ワインも開けたのかって?はい、でも私は軽く一杯だけ。
オーブンもハイテク、食洗器もなかったキッチンからストーントップのカウンター。こパスタやペストリーを捏ねることもできます。ほぼピボット運動で何でも手に取れた今までのキッチンと比べると今後の動線はかなり長くなりそうです(笑)。

エアマットレスを買いにいく時間を逃し、持っている友人たちとも連絡が取れなかったので、歩いて帰ってベッドでしっかり休みました。

さて、今日はこれからキッチン大移動の開始です。

2012年12月11日火曜日

〆の夕食

日曜日の夜はパーティにおよばれしました。
おいしい食事と楽しい会話。クリスマス音楽が静かに流れる中、夜は更けて行きました。
友人特製のジャンバラヤ
みかん丸ごとケーキも人気でした
あるゲストは文化習慣を専門とするコンサルタントで、海外から赴任するエグゼクティブを対象にトレーニングをしているそうです。

私たちも最近にわかにアゼルバイジャンの文化を学びました。というのは、家の売り手がアゼルバイジャン出身ご夫婦だったから。月曜日は夕食に招かれたので、ギフトとして何を持って行こうかと調べたら、デザートとお花、お花は奇数がいいそうです。しかし肝心の色や種類は何がいいのかわかりません。日本ではウェディングブーケにもなるカラーは欧米ではお葬式の花という印象が強いです。菊の花束を結婚式に持つような感じでしょうか。慶事と弔事の色も国によって様々だし、これを間違えたらかなり失礼なことになります。答えがわからなかった私たち、その知り合ったばかりのコンサルタントに聞いてみました。彼はビジネス慣習を専門としているのでわからないと言っていましたが、翌朝メールをくれました。全ての取引は食事で終わる、とのこと。これで彼らが私たちを夕食に招いてくれたのも納得です。
月曜日は快晴!空はどこまでも高く青く、常緑樹のレッドウッドに混じって赤や黄色の葉がまぶしく映えます。当日は休みを取って目医者と歯医者と専門医を梯子しました。酷使している目が心配でしたが視力も大丈夫。眼鏡を作れば目にかかる負担は防げるけれど、かけなくても問題はないレベルなので、もうしばらく裸眼で頑張ってみようと思います。瞳孔を開く検査もしたので、秋晴れの空がいっそうまぶしく感じられました。歯の方は専門医にも紹介されましたが、これは年明けかな。年期が入るとメンテナンスも重要です。
夜のたたずまいはこんな感じ
近くのレストランでバクラバというデザートを買い、シャンペンを添えました。
Welcome to your house! といわれても実感がない。。。
ご主人はアイリッシュベーコンを作っている会社を経営しています。ビジネスの売却日が伸びたので、後6ヶ月パロアルトに入るそうです。近くに一軒家を借り、土曜日に引っ越しです。私たちはその後、そろそろと引っ越しを始めます。奥さんは英米文学を教えていた先生で、アイルランド人作家にも詳しくアイルランドも大好きだそう。私たちがこの家を引き継ぐ事になって本当に嬉しい、と話してくれました。庭師もハウスキーパーも引き続き同じ人にお願いすることにします。
それ以外に自分たちでどうやって家をメンテナンスしてきたか、事細かに話してくれました。まだしばらく街に留まってくれるというのも心強いです。
ペルシャ料理ではごはんのお焦げを楽しみます。タディットとよばれるクランチーお焦げは最高!わざとお焦げをつくる日本製の炊飯器もイランでは売られていると聞きましたが、このご夫妻は昔ながらの方法でお鍋で作るそうです。

なすのシチューも最高でした。これは牛肉の煮込みと一緒に食べますが、作る時は別々だそうなので私もなすの煮込みはたくさんいただきました。
バクラバも喜んでいただけました。
どんなに掃除をしても入ってくる埃、雨が降りそうな時はスプリンクラーを切ること、雨樋の掃除には針金ハンガーを繋げた自家製の道具が一番であることなどなど、家を慈しんできたからこそでてくるアドバイスをたくさんもらいました。来週末には明るい時に出かけて、家のクセやかわいがり方について引き続き教えてもらう予定です。まずは少しずつ荷造りです。