How much does your building weigh, Mr. Foster? というドキュメンタリー映画を観ました。2010年の作品で、邦題はフォスター卿の建築術です。
オリジナルタイトルはバックミンスター フラー氏からフォスター卿への問いかけです。
脚本、ナレーション、音楽、そして特にシネマトグラフィーがすばらしかった。フォスター卿が選ぶ数少ない言葉は、彼の伝えたいことを表すのにこれ以上的確なものはないのではと思われました。うまく言えないのだけれど、時折、言葉を音として認識できても、その奥のメッセージが受け取れないことがあります。理由は単純に音声品質や耳慣れないアクセントや単語かもしれないし、集中力がなかったとか、スピーカーの声が苦手だったからかもしれない。映画のような一方通行のメディア、また日本語英語に限らず、生身の人との会話でも起こりえます。今晩は作品中のナレーションを聞いても、人々のインタビューを聞いても、すべてが耳と心に心地よくひろがりすいこまれていきました。この感覚、久しぶり。あ、ちょっと喉が渇いたなと思った時に、すごく美味しい水が適温でおっきなグラスに「はい、どうぞ」と手渡されてごくごく飲んだときの満足感みたいな。
世界的名声を不動のものにしたHSBC香港本社、NYのハーストタワー、ロンドンのスイス リ本社、北京国際空港などすべて独創的でインパクトあります。ドイツ国会議事堂の映像(ページ下の方にvideoがあります)では、寸分違わぬタイミング&同じトーンで感嘆の"Wow~”が二人の口から漏れたのには笑ってしまいました。
グリーンでサステイナブルなデザインも推進しているフォスター卿のTED Talkはほぼ10年前のトークですが今も興味深いです。ここでもバックミンスター フラー氏とのやり取りに触れています。
建築ツアーのバケットリストにたくさん追加がでたね、とダニーと話しています。目標というにはマイナーだけれど、今年はもっと映像作品に触れようと決めていました。幸先いいスタートに満足です。
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