2016年11月27日日曜日

Cookie Exchange

四連休最後の日曜日。手作りクッキーの交換会に行ってきました。毎月第三木曜日にサロンを開催する友人は、例年キッチンを解放して友人たちとこの時期にクッキーを焼いています。今年は趣向を変えて、みんなで持ち寄ってテイスティング&お持ち帰りをすることに。クリスマスっぽいのも考えたけれど、どうしても作りたかった動物ものにしました。

パンダとハリネズミ!ハリネズミ、チョコチップをつけるのが結構大変で型抜きパンダに落ち着きました。



ボディ、顔スタンプ、顔とボディパターン抜き型と4つに分かれているんです。 
この型、すごいですよね。ちょうどクマのビスケットにはまっていた頃、この型の存在を知り、日本に里帰りしているお友達Yさんに持って帰ってきてもらいました。ありがとうございます〜。作ったのは2回目、前回美味しくできなかったので、今回はレシピを変えてみたらさっくり&バタリーなサブレ風できました。顔、ばんざい、おすわり、だっこ(横向き)の4つ、顔の表情も違う芸の細かさがまたすごい。
ハリネズミくんは見た目はシンプルなんだけれど、チョコチップの配置が結構大変だった。そして小さいチップだと大仏さまみたいになっちゃって、結局普通タイプをつけたけれど、ちと大きいんだなあ。
逆さにしてつけるには大き過ぎ、結局ひとつひとつ手でつけていくので時間がかかる。。
味はいいんですけどね
結局パンダを持っていくことにしました。くまは残りの白生地で作ったおまけ。
3時半きっかりにクッキーの会が始まりました!この数をみてください。すべて自家製クッキーのオンパレード〜
 パンダクッキーもおかげさまで人気でした。
トリュフあり、ビスコッティ風あり

ジャムのセニスノーボール、ピーカン、くるみ、アーモンドやピスタチオのナッツ類
 
メレンゲふわさっくり、アーモンドパウダーやフレークを使ったものもあるし
チョコかと思うと中にベーコンが入っているのやらも






 
クッキー缶持参ね!と言われたわけがよ〜く分かった。会場ではもっぱらチーズばかり食べていたけど、 少しずつ楽しもうっと。



誕生日旅行 Day 3&4

10月末の旅行を振り返っています。日曜、一歳年を重ねました。母が元気な最後の数年間は、一人で日本に里帰りして一緒に温泉に行ってたことを思い出しながら、公園をひたすら南下しました。

この日の宿は決まっているけれど、それ以外、私は行き先を知りません。ダニーが立てたサプライズ計画は、気候や時間の関係でA案、B案、C案とあるみたいです。途中、ちょっと変わったところに行くけどどうかな〜と言ってみたり、なんだろう〜?
公園を南東にすすみます。昨日通ったサボテンガーデンをさらに進むと、目を引く背高のっぽの植物があちこちに見えました。これはOcotillo、コロラド砂漠に生息する植物です。砂漠にすらっと伸びるその姿は、なんとも風情があるというか目を引きます。
春先には紅色の花をつけるみたい。その頃も見てみたいな。

 
とにかくひたすらまっすぐな道。月曜だし、朝も早いからか、すれ違う車は全くなし。 ここはどこ?どこでもありどこでもないような不思議な感覚。
公園南口Cotton Woodを抜けて、Box Canyonという渓谷を抜けたのですが、この道がとてもすてきでした。

グレーとベージュのグラデーションと、岩肌にあたる光で浮かび上がる陰影の移り変わりがなんとも表現しがたい美しさなんです。
さて、この道はどこへ?
渓谷を抜けると急に空気が湿気を帯びました。農業地帯に入り、あちこちで広大な畑にスプリンクラーの飛沫が舞っています。
第一目的地はヨットハーバー跡。水面はソルトン湖という内陸湖です。車を降りる強い潮の香りがして、ハワイを思い出す厚みを帯びた空気が肌にまとわりつく感じ。ここはデスバレーに次いで西半球で二番目に海抜の低い(-69m)場所。それゆえ、この場所は降水/雪量などに左右されつつ、湖が現れたり消えたりを繰り返していたところ、1905年の洪水により内陸湖が出現したそう。900k平方mを超えるので、対岸は見えません。一時はリゾート開発も盛んだったのが、その後塩分濃度が高まり、魚の養殖も失敗。街は廃れ、今は半分廃墟化しているという悲しい歴史を持つエリアです。
廃墟化したガソリンスタンド 

ボンベイビーチという街は、以前はリゾート地だったそうですが、今は難破船があったり、打ち捨てられたトレイラーホームがグラフィティにまみれていたり。でも危険な感じがしないのが不思議。まあ日曜午前中ってのもあるかもしれませんが。

砂浜はかちかち。タイヤの跡もはっきり残っています。四駆できていたお兄さんは数年前に来た時はもっと水面が近かったと言っていました。
あちこちに魚の干物、じゃなかった、うろこもまだ見える死魚がごろごろ。ダニーが佇むのが水辺ですから、どのくらいの数があるかおわかりいただけるかと。
誕生日の朝に、魚の死骸がゴロゴロする海辺を散策するってのも、なかなかできない経験ですね(笑)。でも廃墟って怖いもの見たさというか、ちょっと心を揺さぶられます。そういえば日本でも廃墟を旅する番組が密かな人気を呼んでいました。なんだろう、うつろいに惹かれるのは。
しばし海辺を散策。魚の死骸も見飽きたな〜、トイレブレイクできるかな?と街中と思われる方角に行ってみました。スーパーを見つけて飲み物でも買おうと思ったら、店内に商品は並んでいるけれど、「次回いつ開くかわかりません」と張り紙がしてありました。ダリ的シュールレアリズム溢れてる。

な〜んにもない町でもバーはありました。Ski Innってことは泊まれるのかな?昔は湖で水上スキーができたのかもしれません。
怖いもの見たさで、午前11時、ドアを開けてみました。
カウンターの中には笑顔がすてきなオーナーが、常連さんとみられる饒舌なおじいちゃんとお話ししていました。
あらゆる場所にドル札(時に本物ほとんど偽物)のディスプレイ。写真では「なんじゃこりゃ?」ですが、この場所にはとてもしっくりきているデコレーションでした。
ビールも美味しかったし、ハロウィン仕様のストローもいい感じ。 とにかく喉が乾いていたのでビール美味しかった。
このバーは1950年代からあって、今のオーナーは20数年前に買ったそう。ソルトン湖の歴史本や雑誌もコーナーに置いてあって、このバーの昔の写真を見せてくれました。
常連さんはブラディマリーをお代わりしながら、マクドネルダグラス社に勤めていた時代、第二次世界大戦中のことなどを話してくれました。オーナーも常連さんも90歳を超えたところ。これからもお元気で!話は楽しかったけれど、まだまだ先に回るところがあるので、私たちはビール一杯で失礼しました。
この辺もひたすらまっすぐな道ばかり。
ほどなくスラブシティに到着。このスラブというのは、米軍基地跡の石の一枚板(スラブ)から付いた名前だとか。
そして、このカラフルな建築物はSalvation Mountain。とても有名らしいのですが、初めて聞きました。私は写真を撮るのが好きなので、ダニーは被写体として面白いもの(魚の死骸含む!)を今日は選んでくれたとのこと。ある意味びっくり&ツボを押さえている選択に唸るしかありません。着いたらあちこちから日本語が聞こえてきてびっくり!日本人の女の子たちが集団でサルベーションマウンテンを激写しているではありませんか!
1931年生まれのLeonard Knightが1984年にスラブシティにサルベーションマウンテンを作り始めました。途中壊れたり、所在地である郡が認めずとり壊そうとする紆余曲折を経て、2000年には国のフォークアートサイトとして認められ、2002年には国の史跡指定を受けました。
2011年にこの場所の保護を目的とする非営利団体が設立されました。同年、ずっとこの作品を育ててきたアーティスト本人がケアホームに入ります。2014年に永眠されました。
建物は主に地元で見つけた干し草や木の枝を粘土で固めて作られています。
アーティスト自身は36歳でクリスチャンになったそう。愛と受容の空気に満ちた場所であったことは確かです。
 
パッチワークのような可愛い空間。アーティストがこの場所に座った写真をのちに見つけました。 体が許す限り、この山を創造し続けたアーティスト亡き後は、ボランティアが厳しい砂漠から山を守る活動を続けています。宗教は抜きにしても、愛と受容に溢れた空間だというのは肌で感じることができました。ダニー、連れてきてくれてありがとう。


スラブシティはフォークアートの町。トレイラーでやってくる非定住民アーティストたちが、さまざまなアートを作るそうです。 道は舗装されていず、どこを曲がったらいいかもよくわからない道を少し探索してみました。
それでもこのご時世、ホステルやインターネットカフェなんかもありました。
ダニーが調べたほど作品群がなかったのと、お腹が減ってきたので次の町Nalandへ移動しました。後でわかったのですが、砂漠は夏にぐっと人口が減って、11月半ばから徐々に住民が集まってくるそう。しかしみなさん水補給などどうするんでしょうね。当然町はあるけれど公共設備も下水道もないし。それでもコミュニティができるというのがアメリカらしい。
半倒壊した建物はグラフィティまみれだけれど、明るい日差しのおかげで暗さはゼロ。窓枠の向こうに見えるお馬さんは本物です!

ランチを取りに入ったダイナーでは、なんと、さっきボンベイビーチで話し込んだ常連さん(左コーナーに写ってる!)がカウンターでお食事中でした。そうだ、彼はこの町に住んでいるんだっけ。かなり酔っ払ってたようだけど、無事に運転できたのですね、よかった。。。 私たちは特大パイナップルジュースで乾杯!


どこかに沸いている坊主地獄を探してさまよったけれど見つからず。。。
なが〜い貨物列車が通るのを見た線路に立って、一歳年取った感慨に一瞬ひたる。
空、広いでしょ? 袋がかぶさっているヤシの木を幾つも見てなんだろう?と思っていたらナツメヤシで、棗を保護しているのでした。
 
給油してたら、日本の駅のホームで聞こえるような鳥のさえずりが聞こえて、「ふ〜ん、こっちでもそんなことするんだ」と思っていたら、本物の鳥たちがたくさん巣を作っていて大合唱していました。
ソルトン湖、スラブシティ、ネーランドをめぐるサプライズはこれにて終了。あとは一気にデザートスプリングを目指します。おめあては温泉!
ダニーが見つけたTwo Bunch Palmsという天然温泉のお宿には5時前に到着。お部屋も素敵で、なにより天然掛け流しの温泉ってのがうれしいじゃないですか!
インテリアはモダンミッドセンチュリー、バスルームシンクはベッセル型(仕事で得たにわか知識が役立つ!)、インハウスのバスグッズの品質が高くてうれしい〜。暑い夏も涼しく過ごせるような配慮もされています。裏庭からはパームツリーも見えていい感じ。
これオリーブの花です。初めて見た!
 
プールも温水 

お風呂の前に散歩しました。アヒルたちが一斉に向かってくるのにはちょっとびっくり

果樹園もあって、果物はお好きな時にいくらでもどうぞというスタイル。レモン水を飲もうっと!
ラビリンスって見てるだけでうきうきしませんか?

バーやレストランは宿泊客ならバスローブで出入りができます。カクテルをオーダーしに行ってバーテンのJさんと話が弾みました。ボトルは数々のビター。こんなに数があるとは知らなかった!

ヘルシーさを売りにしているものの、それほどガチガチでないのがいい。温泉はプール形式で水着着用の混浴だけれど、熱め/ぬるめば選べて、また好みの温度でその都度お湯をはれる檜の浴槽も点在していました。使用できないのは朝7-8時だけなので、食後に星を見ながらの温泉も楽しめます。お湯も柔らかく匂いもしなくて最高でした!
ディナーはレストランにて。自家製タパナードがとっても美味しかった!オリーブの木があちこちあるだけあるね!セビーチェは揚げたてトルティアと。
私はメインにオイスターマッシュルームのグリルを選びました。バルサミコの風味が効いていて引き締まったお味でした。ダニーはホタテのグリルとリゾット。美味しくいただいたけれど印象はちょっと薄めかな。。。
デザートにはチョコレートとシトラス系のフルーツのコントラストを楽しみました。
温泉で話した人たちは、全員が常連さん。ある女性人のグループは毎年ミネソタから6人で休暇に来るそうです。ソノマでワイナリーを経営するカップルは、毎年結婚記念日には来ているそうです。彼らの結婚記念日と私の誕生日が同じだったので、お互いおめでとうと言い合ってゆったり語り合いました。
食後にワインを持ち帰り、虫の声&ジャズなど聞きながら、ポーチでまったり。
朝は朝でしっかり温泉です!朝日を浴びながらの露天風呂って最高ですよね。
好きな温度でお湯を張れます。すごい水量ですぐに一杯!は〜、贅沢。ほんとうにいいお湯でした。
もうちょっと近かったらなあ。往復1600キロは遠いよね。。。

太極拳やヨガなどいろいろなクラスが行われているドーム会場。朝8時からの太極拳クラスは逃しました。。。次回ね。

池には結構大きな亀もいます。
帰路に着く前に、行ったのは49 Palms Oasisハイクです。またJツリーNP方面へ。
往復5キロのハイキングでは、砂漠の真ん中に群生する椰子群は一見の価値あり!アップダウンがあるだけ景色の変化も楽しめるハイキングです。

羊岩と呼ばれる岩に登って!と頼んだら登ってくれたダニー、ありがと〜
岩だらけの景色に突如現れる椰子の林!これ、写真ではわかりづらいけど、かなりシュールな景色です。
ここは地下水があるんですね。49 Palmsなんだろうね、数えてやろう!と思ってたけどすっかり忘れたね、と後で二人で大笑い
持ってきたバナナやリンゴやナッツを頬張って、ここでもしばし静寂を楽しみました。
さて、そろそろ8時間の帰路につかねば。2時過ぎに走り出して、渋滞もなんのその、無事に戻りました。

また一年、健康で入られますように。楽しい旅でした。