2011年5月31日火曜日

光陰矢の如し

ブログの更新が遅れていました。また腱鞘炎?腰を悪くしたかと連絡を頂きましたが、本人はいたって健康。ただ日々忙しく過ごしているだけです。ご心配おかけしました。

木曜日は朝番の仕事。金曜、土曜と友人二組を夕食に招いていたので木曜夜から買い出しと仕込み。金曜の仕事はキャンセルになり少し余裕ができましたが、今回もはじめて招く友人たちだったので張り切って16品。一人は魚貝アレルギーで出汁は昆布と干し椎茸と切り干し大根。しかしもう一組には鰹節たっぷりの出汁をとったりで、結構手間がかかりました。

二日続けて大好評だった大根ステーキ
抹茶シフォンケーキ小豆クリーム添えとチョコ餅も喜ばれました!
土日はtasting room。三連休の週末もあってかグループでの来客も多く大盛況でした。夕食の準備のため5時であがる予定が気がつかず、同僚に指摘されたのが5時半だったので閉館の6時まで対応しました。あいにく雨が振り出し、渋滞や事故に焦りながらも来客の7時半前には戻り、大急ぎでテーブルセッティングと最後の仕上げ。持って来てくれたお酒は奥の松全米吟醸。全米って純米のこと?と深く気にしなかったのですが、よくラベルを見ると、純米酒に米焼酎を加えているらしい。
だから純米酒という表記をしていないようです。飲み口はすっきり、吟醸香もあるけどなんか違う?と思っていました。ラベルも渋く受けそうなデザイン。飲み慣れないお酒類を買うときは、やっぱりラベルのデザインも購買決定に重要な役割を果たしますね。

日曜のtasting roomも途切れず来客があり、忙しい一日でした。州外からの旅行客やグループでの来客も多くにぎやかな雰囲気で皆さんtastingを楽しんでいました。仕事が終わってマネジャーと話しているうちに、食ビジネスの経験が豊富なお知り合いの方を紹介してもらえることになり、夜その方のお家にお邪魔しました。いろいろなアイデアを持っている方で新規ビジネスのお話はとても興味深かったです。様々な角度から私の方向性へ助言を頂いたり素敵な夜になりました。家に戻ったのは午前様。疲れているはずなのになかなか寝付けず、夜は更けていきました。

Memorial Dayの休日はハイキング仲間とFoothills Parkへ。ここはパロアルト市民のみに公開されている公園で、トレイルはもちろん湖で釣りができたり、BBQエリアも充実しています。
トレイルは一番長い7.5 mileのコースに挑戦しました。

はじめは登りがつらく、途中も下ったり登ったり高低の差が結構あり、景観も変わります。
あちこちで小川のせせらぎが聞こえ、新緑も目に鮮やか。
Yosemiteに続いて自然からエネルギーを貰いながら合計12キロほど歩いてとてもすっきりした一日でした。


戻ってDannyと一緒に三人で食事をしたらあっという間に夜10時。眠くもならず映画を見たりしてるうちにまた午前様。

このところ平均睡眠時間は5時間を切っています。しかし全く疲れず、今日火曜の朝もアラーム10分前に自然に目が覚めました。明日も朝から仕事。忙しいのはいいことだ!

しかし食ビジネスのプロと話して以来、いろいろ考えています。まずは以前から感じていた理想をビジネスにつなげて行くことの難しさ。はっきり言って今まで手がけたPrivate chefの仕事は見合う利益は出ていません。これでは自転車操業したって総コストがカバーできない。こだわりたいのはよくわかるけれど、それで続きますか?との質問は、まさに自分が疑問視してきたこと。ビジネスにするには考え方とアプローチを変えなければと思いつつ折り合いをつけられない自分がいる。考えれば答えは出るのだろうか?それとも腹のくくり方次第?ずっと雇われ企業人で来た自分。発想の転換が必要なことは確かです。

2011年5月26日木曜日

マイナスイオンパワー全開?

日帰りヨセミテ旅行の翌日は、同じメンバーで日本へ帰るSさんの送別会。一次会はBenihanaでディナーです。ママのお誕生日に揃った4人家族と同鉄板(?)で和気あいあいの夕餉となりました。Benihanaではお誕生日の人にはなぜかJapanese happy songと題して「幸せなら手をたたこう」が捧げられるのです。ネイティブとして我ら三人も思いっきり歌ったら喜んでもらえましたとさ。

さて、レストランでそれぞれの飲み物をオーダーした際。左隣のSさんは顔パス。右隣の私より片手以上若いKちゃんはID提示を求められました。彼女だけだと思っていたら、私もだそう。Trader Joe'sなどスーパーでチェックされるのは慣れています(そしてキャッシャーの反応を見るのが楽しみ)が、レストランで提示を求められたのは久しぶり。すぐに手元に戻って来た免許書をしまおうとしたら、「ちょっと、もう一度見せて」といわれ、再検閲後「Are YOU SERIOUS?? 」と思いっきり驚かれてしまいました。ちなみにそのウェイトレスは色白アジア系の若い女性。「私と同じくらいの年だとい思った。。。ほんとにぃ〜〜〜?私は82年生まれ。」と。なぜ私のことは驚かないのかとすねるKちゃんをなだめながら、Yosemite Fallsの若返り効果かな?と一人ほくそ笑む私。しか〜し。考えればKちゃんもしっかり滝の飛沫を浴びまくっていたのです。だから滝のことはその場で話題にしなくて大正解(笑)。
ママ、シェフハットをかぶって大はしゃぎ。ティーネージボーイと年のは慣れた小さい女の子の方が落ち着いていたくらいで微笑ましかったです。
ディナーを堪能してYさんと合流後、San Mateoで夜は更けて行きました。

これは三次会の居酒屋で誰かが頼んだ梅長芋。わが家のミミズたちを思い出して思わず写真撮影。コンポストビンも先月で一年経過。相変わらずモリモリ食べて大きくなってくれています。ただ生ゴミを追加しているだけなのに栄養たっぷりの肥料にしてくれるなんてすごい。しかし今年は去年ネズミとの戦いに負けたので、トマトの栽培は見送ることに。これからプランターを整えて何を植えるか慎重に選びたいと思います。

2011年5月25日水曜日

Yosemite Day Trip

月曜日は朝6時半起床。四人分のお弁当を詰めて集合場所Foster Cityへ。この前買った3つ重なる竹籠がおむすび入れにぴったり!四合+昨日炊いた玄米も握って、チーズ入卵焼きを焼いて、ナムルを作ってと精が出ます。土曜日のディナーに作ったお惣菜も色どりを添え美味しそうな行楽弁当ができました。
このシリーズのクッキーは美味しいのですがこれは森永のフィンガービスケットの味!

四人で楽しくおしゃべりしながらヨセミテ国立公園には1時頃到着。新緑のグラデーションが目にまぶしくいきなりテンションが上がります。
雪が多かった今年、あちこちの岩肌にかなりの水量で滝が流れ、水煙をあげていました。

落差189mのブライダルヴェール滝は、初夏には確かにはかなげなレースの花嫁のヴェールを思わせます。しかし今はかなり太い迫力のある滝。以前も一度この時期に来たことがありますが、その時にも増してすごい水量。
滝壺へのゆるい上り道は洪水の用に水が溢れていてたので途中から靴を脱いで素足で接近。冷たい水が心地よく感じられました。滝に近づくにつれ、風向きがちょっと変わると嵐のような土砂降り。この季節に滝に近づくには雨合羽、長靴、完全防水カメラ必携と学びました。欧州からきた女の子二人組に滝を背後に写真を撮ってくれと言われましたが、滝なんて見えやしない。彼女らもあきらめたようです。男性陣二人は途中リタイア。
一緒に行ったKちゃんと私はマイナスイオンをたっぷりと浴びてリフレッシュしました。光の加減であちこちに虹ができて見ていて飽きません。
月曜日なのにかなり賑わっていました。欧州からの旅行者が多かったように思います。来週の月曜日はMemorial Day。夏のはじまりと言われる休日で場所に寄っては学校も休みに入ります。そこから国内旅行社も触れるので、その前を狙ったのか。

標高3200ftにあるGracier Pointから見るHalf Domeを中心とした大パノラマはすばらしいのですが、Gracier Pointへの道や120号線のある区間は閉鎖されていました。
まずは腹ごしらえ。皆お惣菜をよろこんでくれて、緑の香りを存分に楽しみながらのお昼は最高でした。
Yosemiteの歴史は5億年前までにさかのぼります。その当時は北米西部は浅い海の中だったそうです。1億2千万年前に二つのプレートが衝突して岩石が溶け出し、氷河が岩を削り取り、今観ることができるEl Capitanのような固い岩だけを残した景観ができたそうです。
739mのヨセミテ滝は北アメリカでは最長の落差。

木漏れ日の下、Yosemite滝への遊歩道を清水のせせらぎを聞きながら歩いていると、どんどん元気が湧き出てきました。まあお昼をお腹いっぱい食べたこともありますけど。

滝に近づくにつれミストの飛沫が大きくなって飛んできます。


Lower pointにある滝もよく見えるスポットで一休み。

Villegeでお店を冷やかし、帰りは午後の日射しに映えるEl Capitanを見上げ、Tunnel Viewの景観を愛でて帰路につきました。





美しい夕陽が沈み、うす藍色の空が広がり始めたHighwayでハプニングが。。。運転中のSくん、サングラスから普通の眼鏡に変えようとしたところ眼鏡は鞄の中。鞄はトランク。後部座席からは肘掛けを倒すとトランクにアクセスできるようになっているとKちゃんが指摘。後部座席にいた私とYさんはなんとか鞄に手を伸ばしますが、Camryのトランクは広く、角にある鞄まではどうしても届かない。。。そこでアングルが有利な席に座っていた私は右足を伸ばし届くかトライ。何度か失敗しながらつりそうになる足&お尻の筋肉を伸ばしに伸ばし、なんとか鞄の感触を確認。右足の親指とひと指し指で鞄の縁を挟みながら引き寄せて、無事眼鏡を取り出すことができたのです!大笑いしながらも一仕事できた達成感はひときわでした。
夜は駆け込みセーフの台湾料理屋さんでおいしいご飯を食べました。
#20の名前に惹かれ頼んでみましたが、特に特徴もないエビチャーハンでした。何が”殺人”だったのか?意味不明なまま。。。
週末の仕事を始めてから月曜日が一番のんびりできる日になりつつあります。楽しく充実した休日を過ごせて大満足。YKSさん、ありがとう〜。

嬉しいてんてこまい!

私にとってブログ更新は楽しく続けたい習慣となりました。これも読んでくれている皆様のお陰です。ありがとうございます。

よほど時間に押されない限り毎日書きたいことを書いていますが、先週土曜日からは忙しかった。。。

日曜日のtasting roomも例外ではありませんでした。ドアを開けに下りた(tasting roomは二階)らすでにお客様が。それから途切れることなく続く来訪者。一時は6枚の整理札が全部出払い、かなりお待たせする結果になってしまいました。待ち人数が増える度に気になりながらもサーヴィスは公平にしっかりと。

しかしそんな状態でも皆さんゆっくり待ってくれていました。きっと日本なら皆帰っちゃうだろうな。お待たせしたことを心から申し訳なく思っているときちんと伝わるようです。当日は商品の売り上げも多かったです。買いたい商品があってもtasting対応に途切れがあるまで待ってくれるお客様が多くて感激しました。Tasting service、レジ打ち、商品包装も各自で対応するので焦ることもしばしば。未だに忙しくなるとカードなのにキャッシュ決済のボタンを押したりミスもあります。朝昼抜きだったのでさすがに夕刻には頭がふらつきつつもハイな気分に。Tasting roomを閉めてから持ち寄り弁当にありつきました。

帰り道は日本から出張中の友人と彼の会社の人たちと日本食。思いっきり働いた後のご飯のおいしさを二日続けてかみしめる幸せと気の置けない友人たちとの時間に疲れも吹っ飛びました。彼ら自身、この一週間で南カリフォルニアやネバダにまで移動して忙しくしていた人たち。その彼らがヨセミテ国立公園に誘ってくれました。確かに月曜は仕事がありません。行きます!と即決。私の役割は四人分のお弁当作り。また腕を振るえる嬉しさに早くも頭で冷蔵庫の中身を思い出していました。
-つづく-

2011年5月24日火曜日

ディナー大成功!

緊張で迎えた土曜日。前日3時間、当日は8時からキッチンで忙しくしていました。クライアント宅は5時着の予定。お家はSan Francisco州立大学の側で、当日は大学の卒業式。近所の道が渋滞で余裕を見たのに10分遅れて到着となりました。

海に近い場所にあるお宅のダイニングルームには午後の陽が差し込んでいます。禅を学んでいるクライアントは道元の教えを勉強しているということで、壁にはびっしり仏教や禅関係の本が並んでいました。キッチンとダイニングルームの間には水が石の上をしとやかに流れおちる噴水もあり、こんなところで料理できるなんて!感動。まずは落ち着いて、今に集中。
料理や道具を並べて、作って来たAssorted platesを並べます。今回はレンゲを使った三品を追加。
はじめに9種類が並びました。目からも楽しんでいただけたようです。
お酒をサーヴィスして料理の説明をしながら、会話も和やかに。クライアントは日本文化にも精通していて京都大好きとのこと。そのクライアントをよく知る人が彼のお誕生日プレゼントにImakoko Japanese Cuisineを選んでくれたことに改めて感激しました。
茶碗蒸し、オヒョウの粕漬け、春菊のからし和え、大根ステーキ、焼きレンコンねぎソースかけなども好評。特に大根ステーキは今回は蒸し大根にして見ました。柔らかくも歯ごたえがちょっと残っていい感じです。大根がこんなに美味しかったとは!はじめての食べ方だと言われました。すべての写真が残念ながら撮れませんでした。

一つハプニングが。。。
マクロビオティックにも詳しいと聞いていたので、手まり寿司は玄米にしました。材料を並べている時に、具を詰めた小さいタッパを忘れて来たことに気づいたのです。幸いなめたけや添え物の大根葉の炒り煮やお漬け物があったので、それらをのせて即席ベジタリアン寿司に。メニューには椎茸、れんこん、梅キュウリなどの文字があるので正直に説明。お二人とも全く気にせず楽しんでくれました。は〜、肝を冷やした。しっかりチェックしたはずなのに。。。今後は冷蔵庫に仕切りをつけて持って行く材料はすべて入れることにします。

煎茶、ほうじ茶、いり番茶のお茶も気に入っていただきました。後日、料理レッスンも行う予定です。

「実はインターネットではじめて頂いたお仕事で本当に嬉しかった、ありがとうございます」と告白したら、クライアントは「プレゼントを受け取った時の自分の興奮を見てほしかったよ。日本食シェフが家にきてディナーを作ってくれるなんて。ずっと楽しみにしていた、今日は本当にすばらしい時間を過ごせたよ、ありがとう」と。彼は私がリスナーとして参加したラジオ番組も聞いてくれていました。(たはっ!恥ずかしい。。。)

見つけてくれたクライアントの部下の方にも感謝メールを出しました。彼女には一度挨拶をしています。とても感じの良い方でいつか彼女にも料理を食べてもらいたいな。

家に戻ったのが10時。体力気力ともに消耗していたけれど後片付けをすべて済ませて、Late dinenr for Danny. だしのきいた味噌汁をとても喜んでくれました。
作れなかった手まり寿司も細めのキュウリのぬか漬けをのせた梅すしが可愛らしくてとても気に入っています。椎茸の焼きびたしにライムも合う。れんこんはシャリシャリ歯ごたえを残してゆで、甘酢に漬けました。茗荷やなすでも彩りよいひとくち寿司ができますね。
緊張と達成感で満たされた一日。ディナーは一晩でも今週はこの日中心に動いていました。ご苦労さま、自分よ〜、とお風呂で手足をのばして翌日の仕事に備えました。