「日本の人々は高貴な忍耐力と克己心を持っている。地震後のこれからの日々、世界は日本に注目すべきだ。間違いなく学ぶべきことある。」
これはNew York Timesの記者、ニコラス クリストフ氏のコラムからの抜粋。彼は阪神淡路大震災時に同紙の東京支局長として取材に当たった。当時も混乱の中、救援物資を奪い合う訳でもなく、暴動も起こさず、困難に立ち向かい助け合う姿に感銘を受けたという。窓ガラスが全部割れている商店から商品が盗まれることもなく、長時間の取材の末、やっと(ある意味喜びを感じながら)二人組に物を盗まれたという商店主を見つけたという。「同胞が災害をいいことに盗みを働くとは驚きましたか?」と訪ねたら、商店主は驚いて「誰が日本人だと言いましたか?外国人だったんですよ。」と答えたそうだ。
この取材で彼は我慢する、仕方がないという言葉を学んだという。「我慢する」は英語に当てはまる言葉はなく、あえて訳せば"toughing it out"だと書いていた。この我慢は子供の頃から日々の生活に織り込まれていると感じたそうだ。例えば彼の息子が日本の小学校にしばらく通ったとき、真冬でも短パンで登校するのがルールだった。アメリカではただ子供は風邪をひくだけと思われる試みも、日本では「我慢」を体験させることなのだと。
共通の目的意識が日本の社会的な基盤(social fabric)であり、自然災害や危機の際に特に顕著になるのだ。
もちろん日本には深刻ないじめの問題もあり、やくざもいるし、談合もある。しかしやくざですら阪神震災時に救援物資を提供するカウンターを設置したと紹介。日本のsocial fabricは引き裂かれることなく、皺さえ寄らなかったと。
勇気と団結。共通の目的のもとに苦痛に耐えることの出来る日本人。第二次世界大戦からも立ち直りバブル経済がはじけた「失われた10年」も乗り越えた日本。
各地のからの報道で、世界が日本に祈りと哀悼の意を捧げ、尊敬の目を持って今後を注目していることは明らかだ。
そんな祖国を持って心から誇りに思う。
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