2011年3月31日木曜日

Alvin Ailey Dance Company

風邪が思ったよりしつこく、今週は仕事を休んだので長〜い一週間です。しかし捨てる神あれば拾う神あり(ちょっと違う?)。元同僚からプロジェクトの依頼があり、メールの打ち合わせを経て無事契約を結びました。単発の仕事ですがこれがきっかけで旧交を温めることもできて嬉しい限りです。彼女はカナダ出身。今はフランスと北米に居を構えマーケティングリサーチ会社を経営しています。フレンチカナディアンのご主人と二人の娘さんの教育をフランスで行うため学校がある時期は南仏に住み、休みには北米や世界を旅行しているとのこと。メールだけのコミュニケーションでも彼女のはつらつとした雰囲気とシャープな語り口が鮮明に蘇り、いい刺激を貰いました。彼女と私を結びつけてくれたのはオーストラリア在住の元同僚。ありがたいことです。

風邪にもマケズ、昨晩はUC BerkeleyまでAlvin Ailey American Dance Theaterの公演を観に行きました。
8時開演の前に以前紹介したエチオピア料理のお店でディナー。写真は二人分です!

グリーンはChardの炒めものでGomenといいます。食感、味とも高菜の炒めたのに似ていて、チャーハンにもよさそう。ヒヨコ豆のピューレ、レンティルの煮込みも辛いのになぜか和む味つけ。
エチオピアビールと美味しくいただきました。

公演を観た後はしばらく甘い物から遠ざかる決心をすることになるので、デザートには学生に大人気のCremeでアイスクリームクッキーサンドを楽しみました。今から食べないのが一番でしょうけど、人だかりに吸い寄せられてしまいました。

Alvin Aileyはアフリカの文化をベースに踊りで人間の美しさを表現してモダンダンスに大きな影響を与えたダンサー/振付師です。1958年にグループを設立。独創的な振付と表現は北米のみならず世界で注目されました。最も有名なナンバーは1960年のRevelations. 音楽は黒人霊歌で振付には文化的背景や彼が幼い頃目にした情景もふんだんに含まれてます。50年前の作品ですが色あせることない力強い表現。映像のハイライトはこちらから見ることができます。確か昔、日本でテレビコマーシャルに出ていたような記憶がありますが定かではありません。

現在監督補であるMasazumi Chayaさんは福岡出身でクラシックバレエを学び1972年入団したダンサー。Ailey引退時には、愛弟子ダンサーのJudith Jamison女史とともに直々振付とカンパニースピリットを受け継いで指導や振付けを行っています。世界に名だたるカンパニーで活躍している日本の方がいるとは感激しました。

最初の演目はThree Black Kings。Duke Ellingtonが1974年、病院のベッドから息子に指示を与えて完成された作品。Balthazar, King Solomon, Martin Luther King, Jr. を讃えた踊りはゴスペルリズムあり、スローなナンバーありでストーリー性に溢れていました。

In/SideはNina Simoneのけだるく深く、そして少しもの悲しい歌声にのった男性ダンサーのソロダンス。振付はRobert Battle. スローな曲と相反するかのような激しいダンスは熱気に満ちていて舞台に釘付けでした。彫刻のような身体を浮かび上がらせる照明もすばらしかった。

Forgotten TimeはJudith Jamisonの振付のバレエ。彼女が初めて同団で踊ったのは1965年10月30日。今は総監督として同団を率いています。男女12名のダンサーが儀式を通して集団を築いていく流れを表現しているように観ました。7幕すべて踊りはもちろん音楽と照明も幻想的で引き込まれました。

代表作とされるRevelation。Aileyは、”哀しみに満ちて時にエネルギッシュ、そしていつでも希望に満ちている”アフリカの文化は、米文化の宝の一つだと述べています。神との絆、川辺での洗礼式、蒸し暑い教会に集う人々など自らのルーツを子供の頃の経験を通して黒人文化を讃えたこの作品は、モダンダンス史上最も上演回数の多い作品と言われています。


2度の休憩を挟み、会場を後にしたのは11時前。先週の雨と嵐とはうって変わって晴天が続く今週。キャンパス周辺は夜になってもショーツ姿で行き交う学生たちで賑わっていました。

2 件のコメント:

  1. Imakokoさんが以前会社勤めをしていた頃、回りの同僚と同じように「これでいいや」と妥協することに違和感をおぼえどうしても納得いくまでやっていましたよね。分かっている人は分かっていて仕事を依頼してくる。「いまここ」をしっかりやっていれば「あとそこ」につながるんだなぁと今日のブログで感じました。

    それにしても野菜、豆中心とはいえエチオピア料理の量の多いこと!

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  2. ありがとう、えみこさん。
    妥協できない=自己満足で、いつも周りに役立っていたかは不明ですが、自分で納得できないと後悔が残る。納得した上で「これでいいや」と思える人がうらやましくもありました。でもえみこさんを初めわかってくれる人がいる。「いまここ」と「あとそこ」のつながりにも気づかせていただきました。

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