2014年9月16日火曜日

CA帰還

今回の日本滞在は数えたら108日でした。月曜日朝無事に帰ってきました。さわやかな風と青い空は変わらぬまま。なのにここでの生活に現実感を感じられないような違和感あり。日本での日々が濃かったからあたりまえか。

帰りの荷物は27kgのスーツケースが二つ、母の遺影やもろもろが入った大型紙袋、持ち込みスーツケースには電子機器と貴重品、そして骨壷をいれたポシェット。従兄弟が成田まで送ってくれて本当に助かりました。

そして成田近くで働いている大学時代の友人が仕事を抜け出して会いにきてくれました。卒業してから一貫して大好きなお花を扱う会社で、スクールの立ち上げや輸入業務など幅広い業務をこなしながら、自分のスタイルを大切にしている彼女と会うといつもほっとして元気が出ます。彼女は昨年100歳を越えたお祖母さまをお見送りしたばかり。なのに今お母さまも闘病中でドクターの意見では今月一杯も難しいとか。ホスピスに移られて家族に頼らないでよくなってご本人は少し楽になったそうです。友人は一人暮らしですがそれまではお父さまが夜中の介護もやっておられたそうなのでお母さまのお気持ちもよくわかります。お祖母さまを見送った悲しみも癒えないうちにこんな大変な試練が来てしまった友人、そしてお母さまと奥さま続けて手放すことになるかもしれないお父さまのことを思うと心が震えます。なんと辛いニュースが続く年なのか。。。

手荷物検査で中身は敢えて告げなかったのですが「これは横にできません」と言ったら遺骨の入ったポシェットは籠にいれてずれないようにトレーで固定して丁寧に扱ってもらえました。
入国審査もスムースでしたが、ラウンジに着いてもなんだか変な感じです。いつもはここから「無事に出国したよ、フライトも予定通りで着くのは日本時間明け方だから起きていられたら電話するね、お世話になりました」と母に電話をかけるのに母は小さな袋に入って私の隣りにいる。
二階席の一番前はプライベートな空間で落ち着きます。荷物入れが席の横にあるので遺骨もそばに置けるし。
 
 SF近郊も快晴で24度
前日1時間半しか眠れなかったので食事を終えたらフラットベッドでラ朝ご飯も食べずに爆睡でした。お陰でダニーが迎えにきてくれたときは結構元気でした。

夕方まで起きていようと心に決め、お昼はダニー最近の一押しサラダを食べました。ケールと芽キャベツ、キャベツ、ブロッコリーの茎の千切りをグリーンオリーブとごまドレッシングで和えてツナをのせたもの。結構噛みごたえあって血がきれいになりそうな味でした。血といえば先日受けた健康診断の結果が素晴らしいと言われ正直驚きです。不規則でバランスの悪い食事、日々の飲酒、睡眠不足を続けていたのだから。母が守ってくれているとしか思えず仏壇に結果をお供え(笑)しちゃいました。

まずは帰国の第一目的である移住権更新の手続きをオンラインにて。しかし最後の支払いサイトがダウンしていて終了できず。家でまったりしていたら眠ってしまうし、焦っても仕方ないのでお昼の後はダニーと散歩に出かけました。
歩いて数ブロックの目抜き通りは3ヶ月半の間に店舗が入れ替わったり改装されたり。ここでもなんだか旅行に来たみたいな距離感を感じました。旅行だったらいいのにな、今のもろもろが幻だったらなあと非現実的な事を考えたくなる時差ぼけ頭。

ハッピーアワーの梯子でなんとか眠気をごまかし、久々に会う人たちと笑顔で接しながらも拭いきれないちぐはぐ感。馴染んだ環境に戻ってきた心地よさはないけれど、正直日本に残してきた事を今心配しても仕方ないとすこしほっとしてる自分は感じました。
7時前から11時まで爆睡。そのあと目が冴えて結局ダニーと夜食にうどんを食べてなんとか眠りにつきました。快晴の朝を迎えメールをチェックすると驚くべきニュースに打ちのめされました。
母を亡くして最初に会ったのは25年来の友人二人でした。その一人からのメールでもう一人の友人のお母さまが急死されたと知りました。その上メールをくれた友人のお母さまにも癌が見つかり治療できないほど転移していると聞き唖然。その友人自身も昨年末に大手術を受け治療を続けながら仕事に復帰しました。今月末から来月半ばまで海外出張で入院中のお母さまが心配でたまらないと。ああ。。。どうしてこうも重なってしまうのか。

同じ世代だから経験することもタイミングが同じになってしまうね、とダニーは言います。そうだけど、そうだけど。。。あまりにも悲しいニュースが多すぎる。私が日本にいる間もアメリカで親しい人たちの家族が二人も亡くなりました。一人はまだ20歳そこそこで事故、一人は60代で一度は完治したかに見えた癌が再発して。その方のメモリアルサービスは今度の日曜日です。
節水制限は免れているけれど庭はカラカラ。オレンジの木には黄色い葉が目立ち、ザクロの木には数えるほどしか実がなくて、薔薇もかろうじて一株花が咲いている庭。
大好きな場所にいるはずなのに周りと自分との間に深い溝を意識せずにはいられない。心はまだまだ日本で、今大変な友人たちのそばに今すぐにでも帰りたい。いまここからかけ離れてもいいことないとわかっているのに。

いいニュースもあります。16年来の友Rの結婚式が来週末です。式にもおよばれしていて出かけますが、その道中でブログにもコメントをくれるえみこさんにも会えることになりました。

少しずつ感情の波は時間がならしてくれるのかな。現実の生活はここにあって息をしている自分はお腹も減るし眠くもなり就労義務も納税義務もある。
お帰りなさいと言ってくれる人たちがいる場所がある私は幸せものですね、感謝。

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