でもオレンジの花が満開!すばらしい香りが一日中漂っていて、大小様々の蜂やチョウチョに大人気。ザクロにも花がつき始めました。
レモンもたわわに実り、料理にお菓子作りにと重宝しています。雨上がりの庭から立ち上る大地の匂い、久しぶりに胸一杯に嗅ぎました。感謝。
予定されていたプロジェクトが延び延びになって待機中です。仕事が始まれば通勤で体を動かせるし、何より頭を働かせられる。時間がある今こそネットワーキングをすべきですが、まだ正直仕事探しモードになれません。これではいかんと思うけど動かない体と心を受け入れています。今までなら自分を罵倒叱咤激励していたけど、逆らわずにいられるのは興味深い変化です。
ある意味贅沢な日々を過ごしながら、ダニーのおさんどんと部屋の片付けと料理が主な活動です。彼は時間に追われる仕事に取りかかっていて夜は業界の集まりに出かける事も多く忙しくしています。先日は40人集まる持ち寄りイベントに何を持って行こう?と効かれたのでおにぎりを作ったら大好評だったそう。よかった〜。そういえば日本では握らない”おにぎらず”がはやっているとか。大胆に海苔にご飯と具を載せて包んで切るだけとは斬新なアイデア。大勢で同じ具をシェアするのはいいかも。日本版ブリトーって感じ?
また書きますが自分たちのご飯も新しいメニューが加わりました。そして人をお招きする機会も多くて、メニューの組み立て、買い物、料理と一連の楽しさを思い出しています。
引っ越して2年半にもなるのに、パーティも開かず少人数を招いたランチやディナーを数回しただけ。久しぶりに会う人たちとはゆっくり話したいから、どうしても少人数の集まりを優先してしまうのかも。
春分の日はブログにも書いてきた長年のおつきあいがある家族を招待することができました。忙しいみんなが集まれて、海藻と野菜たっぷりの料理をとても気に入ってもらえて楽しい夕べでした。
豆腐ムースはほうれん草、トマトペーストで色をつけて。プレゼンテーションに改善の余地ありだけど味はいいです。
小麦アレルギーの人がいるのでシフォンケーキを始めて米粉と片栗粉で焼いてみました。いつものよりダニーは気に入ったみたいで又リクエストされました。若干きめが細かく口溶けがいいです。グルテンフリー粉の調合はいろいろあってタピオカ粉を入れるのもいいらしい。今度はもち粉も少し入れてみようと思います。最近テストキッチン大忙しで、これについてはまた書きます。
翌日は日本人の友人たちが雛人形を見に来てくれました。大勢の人たちに愛でてもらえて人形も母も喜んんだはず。思い切って持ってきて本当によかった。
母が好きだった白ごまがたっぷり入った五目寿司は、日本から持ってきた使い込まれた大きな盤台で作りました。
椎茸は父の故郷で作っている肉厚の冬茹を昆布でしっかり煮て濃いめに味をつけるのがうちの味です。戻す時前に日光浴を忘れずに!干し椎茸は日光に当てることで旨みも栄養素も増すんです。一晩冷蔵庫でじっくり戻すのが一番旨みを引き出す方法です。かんぴょう、蓮根、人参、さやいんげん、錦糸卵。歯ごたえも酢の風味や甘みそれぞれ少しずつ違う具を混ぜれば立派なごちそうです。
春色満載の丸い桶があるテーブル。幸せのひとつのカタチだなあ〜としみじみ。
回転オードブルサーバーも日本から持ってきたもの。お惣菜を少しずつ盛りつけるのに最ぴったり。こうして母が大切に(時に大事にしすぎて新品のまま!)してきた食器類を使ってのおもてなしは、私の料理熱をますますかき立てます。
人形ケースや食器類、マントルピースの似顔絵。一度しか迎えられなかったけれど、この家には母の思い出がたくさんある。それらを巡ってゲストたちとも穏やかな会話が取り交わせる。夢に母が出てきて以来、何かが少し変わりました。母の話をする時の気持ちの揺れがおだやかになった、自分(自我?)と魂の距離感が縮まったというか、感情が抗わなくなったというか。うまく表現できないけれど、そのさみしくてあったかい気持ちになるとき、自分がある風景の一部分になります。縁側でひなたぼっこしながら帰ってくるあてのない誰かを待っている。日だまりの匂いも暖かさも感じる空間に瞬間移動する不思議。いまこれを書いて、それは先日夢に見た台所のひんやり感と対極にある場所のような気がしてきました。
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