2014年7月23日水曜日

魔法の戸棚

しつこいと言われそうですが(苦笑)母の整理整頓上手と物持ちのよさは大したものでした。私が小学校/中学校時代に持っていた筆箱や石けん箱などの生活用品(中学から寮生活をしていたので)は現役で使われ、時に忘れた頃に登場して驚かされました。昨日は小学校時代の使いかけの消しゴムを発見、またそれでしっかり消えるのでダブルにびっくり!

実家で何か必要なとき「xxxある?」と聞くと母は決まってこのカーテンを開けて、奥行きの深い戸棚から、または上のガラス戸からリクエストの品を取り出してくれました。
電気関連ケーブル類、巻き尺、電池、リボン、輪ゴム、その他諸々の文具類などなど、出てこなかった物はないほどです。
ダニーと私の結婚式に額縁でサインを作ったりしたときも、クラフト用具は全て揃いました。手先の器用なダニーが多くの作品を作ったのですが、そのときの彼は「結婚するのに工作スキルが試されるとは思ってもみなかったけれど、お母さんの戸棚のお陰でなんとか乗り切れました」と丁重にお礼を述べ、皆に大笑いされました。

その後もことあるごとに、カーテンを開けて頭を突っ込み必要な物を取り出す彼女に感嘆していた我ら。

ある日ダニーが真面目な顔で「お母さん、生のパイナップルありますか?」聞きました。当然?一杯の顔になった母。ダニーは「ああ、パイナップルがなければグアバでもいいですよ。お母さんの戸棚になら絶対あると思うから」と真面目な顔で続ける彼。一瞬の間ののち、部屋は大爆笑に包まれました。前からダニーが”お母さんの戸棚は魔法の戸棚”と言っていたのを母も私も同時に思い出したのです。

その戸棚は今も大活躍しています。大小様々の封筒、記念切手類、美術館で買い集めた一筆線から高級和紙便せん、かわいいぽち袋やのし紙類、包装具一式、蚊取り線香などなど。日々いただくお便りに返事を書くのも楽しみになってきました。物を大切に活かしてきた母のために、せっせと戸棚の中身を役立てていこうと思います。

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