2014年8月30日土曜日

札幌にて 晩夏 2014 - Day 1

このブログにも度々登場するの心の妹さとちゃんに会いに札幌に行きました。連日二万歩以上歩いてよく笑ってよく食べて。きらきらした思い出が一杯詰まった3泊4日の旅を気長に綴っていこうとおもいます。

出かける数日前から雑事に追われ連日の睡眠時間は4時間半。羽田6:55 amのフライトに乗り込む頃にはぐったり。相変わらず蒸し蒸しの東京は月曜からしばらく雨の予報、当日は沖縄と北海道以外の日本全土が雨。晴れ女パワー全開なるか?さい先よいスタートに疲れた頭も体も興奮気味です。
到着したらこの青空で気温は15℃!湿度もなく北カリフォルニアに戻ったみたい。
新千歳国際空港から札幌駅までは40分。電車は空港下まで乗り入れていてとても便利です。駅までの動く歩道が途中でエスカレーター(下り階段)にスムースに切り替わってびっくり。こんなの始めてみたけど便利ですね。

駅でさとちゃんが迎えてくれました。札幌はひろっ!駅も歩道も車道も広々してるし人口密度も低いのでゆったり感満載。縦式の信号は降雪を考慮してのことなのでしょうか。
当たり前のことで気付かなかったと言われたけどそんな全てが全部新鮮。駅のすぐ側に大きな植物園がありあちこちが緑できらきら光っている街だなというのが第一印象でした。

タクシーで静かで落ち着いた円山地区にあるさと邸へ。関東にあるおうちの他に、北海道出身のご両親がご先祖様のお墓参りにと構えたお宅は、上品な調度品にかこまれたすてきなおうちでした。さとママも2年半前に亡母と同じ病気で天国へいかれました。思えばその時からさとが私の妹になりました。私の母を二度も見舞ってくれ支えてくれました。今回は墓前にはお参りできなかったけれどさとママの遺影にお参りできたこと、さとパパのご配慮で温かいおもてなしをいただけたことに感謝してもしきれません。

荷物を置いて一息ついて、ランチ前に道立近代美術館へ。おうちの前からバスに乗って10分も行けば緑の森エリアに到着。知事公邸内とお庭を見学しました。

幼稚園児がたくさん遊びに来ていました。贅沢な空間!

道立近代美術館では、三年に一度行われる札幌芸術祭の特別展示を楽しむこともできました。今回のテーマは都市と自然。会場も美術館、公園、地下鉄駅のコンコース、市庁舎など多岐にわたっています。
近代美術館で印象に残った作品はドライアイスのボックスに立てられたシリンダー内で形成される結晶。その時々で変わる自然の美を無機質な円柱内で生身の自分が見ている、その重なりを空の上から見ているみたいな気分になりました。寝不足で静かな空間にいるとね、マトリューシュカモーメント(何のこと?)と
 
三岸好太郎は31歳の若さでなくなった札幌出身の画家です。力強いタッチの絵が短かった創作年数の間に幾度も変わっていくのが興味深かったです。晩年(といっても20代後半か。。。)は貝と飛ぶもの (蝶や蛾 )を題材に選んでいました。こういう静かで落ち着いた美術館には久しぶりに来たかも。
お昼はモリエールへ。地元の食材にこだわったシェフ中道博氏のお店です。ここは偶然さととSkypeしているときにオンエアだった中道氏のドキュメンタリーを見て知りました。野菜畑で生産者の方と笑いあう氏の笑顔や、キッチンでいろいろ工夫しながら一皿ずつ完成度を高めていく姿がすてきで印象に残ったのです。さとに聞いてみたら家の近所で毎朝の散歩コースで前を通るとのこと!翌日には散歩帰りにまだオープンしていないレストランでまかないを食べているところにお邪魔して予約を取ってくれました。そして当日サプライズ、なんとこれはウエルカムランチとしてさとパパのプレゼントとのこと。言いつけを守らないとさといものお給料が減らされると聞いて有り難くお受けしました。
 
さとは乳糖が、私は肉全般がダメという変則的なリクエストにもかかわらずお店側は柔軟に対応してくれました。ヘッドウエイターの方はウェブサイトでレストランのディレクターと紹介されていますがまさにその通り。事前の希望を確認しつつ 再会を祝して泡で乾杯!さとちゃんはお酒が飲めないのでスパークリングジュースだけどロゼ色がかわいい。
落ち着いた席からは北海道神宮の豊かな緑が見えて、テラスに座っているような開放的な雰囲気が味わえます。冷製コーンスープは牛乳がだめなさとには少し色濃いものが出てきました。寝不足の胃にもすっと滋養が染みわたって食欲がそそられていきます。温ブロッコリーの塩加減がすばらしくチーズとの相性もいい。もっと食べたい!と思っていたところにこの一皿が運ばれてきました。

色とりどりの野菜と花で目にも舌にもおいしいヒラメのカルパッチョ。たしか20種類以上の材料が使われていたはず。こういうの大好き!

ズッキーニの花のホタテムース詰めにはベーコンが一枚。いただくことはできませんでしたが、風味付けにあった方が断然よしなので乗せてくれてよかった。アレルギーではなくあくまでも嗜好の問題なので嬉しい気遣いでした。
メイン前の口直しは紅茶とショウガのソルベ。これは残念でした。紅茶の渋みがかなり強くしばらく苦みが舌の上で消えませんでした。
 さとのメインはトマトのトッピングがとてもおしゃれな上品なムサカ
私にはカスベの焦がしバターソース。ドキュメンタリーで作るところを観ていたお料理が出てきて初めてなのに懐かしい感じがしました。ブラウンバターはダニーも大好きな味。力強いメインディッシュだったのでソルベの後味に打ち勝ってくれたのは幸いでした。付け合わせのポテトグラタンがこれまた美味。乳糖ダメなさとの代わりに私が全部おいしくいただきました〜
 
そしてデザートのクレームダンジェはコクがあるのにいくらでも食べれちゃうおいしさ。二人とも赤パワーでおいしさだけでなくパワーをもらいました。
 クリームが食べられないさとには夏果のコンポートだったかな。
そしてヘッドウエイターのKさんがボウルを持ってきてくれたときは嬉しかったな。おかわり万歳!ココナツメレンゲはしっとり&さっくりが絶妙なバランスでココナツも香ばしくて。このしとさっくりは味わったことのない食感でした。こちらも二個目をいただいて口福も二倍となりました。

今回の旅は楽しい時間を一緒に過ごすことはもちろんあれど、母を見送った者同士で気兼ねなく雑多な思いをつぶやこうというのがベースラインにありました。母を見舞ってくれたさとは、私が席を外していた時の母との会話をシェアしてくれました。私も会うことはかなわなかったけれど、さとママの思い出をたくさん聞けて嬉しかった。大変だったこともあったし今もある。人は体験できたことしか共感できないわけではない。それでも同じ経験を持つ人と語らうことであらたな気づきがあったり癒されたりはあります。きっとそれは自分がバリアを素直に外せるからなのかな。
食後にお向かいの北海道神宮へ参拝しました。
 
鳥居をくぐったところでさとちゃん顔見知りの警備員さんに会いました。さとが会う人ごとに私がサンフランシスコから来たと紹介してくれるもので、いろんな方向に話が弾みます。警備員さんは自衛隊にいた頃に北米各地のキャンプを回ったとのこと。ご祭神の話から北海道の人は新しもの好きだとかいろんなご当地ネタも交えつつ一緒に参道を歩きました。こういうのも旅の楽しみの一つです。
神社にはこういう風に根本が一つになった木がよくありますね
神宮の森には沢山の神社さんが集まっていて、さとがいつもお参りするという開拓神社さんでおみくじを引いたりしながら道を歩きます。金色の木漏れ日がやわらかくて空はどこまでも高くて。
そして着いたのが神宮出口近くの一角。以前ブログに書きましたが、この木の前でさとは母によく似た人を見かけたそうです。

 
丁度米領事館の裏側に当たる場所だし、そばに母子像があるし、絶対Nさんが来てくれたんだよ、退院してお姉ちゃんと一緒に札幌に来るって言ってたし、一足先に下見に来てくれたはずと。
遠目にはドラえもんに見えなくもなかった(笑)像
デザートだっておかわりしたのはNさんの分だねと無邪気に言うさとちゃん。そうだね、沢山食べても大丈夫か!緑をこよなく愛した母が好む場所であったことは間違いありません。

次なる目的地は市内観光スポット。時計台、大通り公園を経て芸術祭の会場でもある道庁、その後北大に足を伸ばしました。門柱にある表札が門に比べてほほえましいと思うのは私だけ?

 クラーク博士の胸像とポプラ並木
この時点で万歩計は15000歩を超える勢いです。

その後札幌の地酒を試飲する予定でしたが6時で酒蔵が閉まるというので、サッポロファクトリーでのビール試飲オンリーに変更。空きっ腹に5杯の試飲でかなりいい気分になりましたあ。
飲めないさとちゃんはマスコットガールでポーズ。この写真をFBで観た友人はビールで音楽でも奏でてるの?とコメント。気付かずなかったけどうまく並んでましたね。
夕食はさといきつけの東家寿楽さんにて。彼女は裏メニューのつけ親子。酢飯ならぬほのかな酢風味蕎麦のそば寿司おいしかった!えび天玉とじをそば味噌&地酒で、その後やっぱり冷たいおそばも食べたくて茶そばをいただきました。

就寝は零時半頃かな。日付が変わると万歩計が自動的にリセットになるので最終歩数は記録できませんでした。初日から充実度200%です。

2 件のコメント:

  1. 夢じゃなかったんだね。おねーちゃんのブログのおかげで、夢だったのかな?と思いそうだけど、現実だったんだって。振り返ると初日からわくわく&キラキラした始まりだったね♡

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    1. しっかし毎日よく歩いて食べたよね!さとは飲まなかったからまだいいけど、ねえちゃんは胃袋も肝臓も肥大しちゃったかな?ちょっぴり心配です。さとの言うとおり我が母が私をトンネルにしてくれてればいいけど(笑)。

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