2014年12月14日日曜日

鬱を捨てよ、町に出よう

やっぱり動けば何かが始まる。それを体感した日曜日を終えてなぜか寺山修司氏の作品「書を捨てよ、町に出よう」や「天井桟敷の人々」や「田園に死す」を読みふけり観ふけた若かりし頃を思い出し、故にこんなタイトルとなりました。次回は三沢市の記念館にも行きたい、恐山にも行きたいと思うのは彼の影響大です。

本題。すこーんと突き抜けた冬晴れとは裏腹に今朝も目覚めは井戸の底でした。
それでも8時半に粗大ゴミ持ち込みの手伝いを頼んでいたので重い体を起こし、今日はゴミ出しと選挙を済ませれば大成功と自分に言い聞かせていました。情けないけれど今はこの二つも大仕事で過呼吸になりそうなので。

このところダニーとのスカイプでも笑顔になれず引きつってしまいます。それでも彼は辛抱強く、できる事だけやればいい、バランスを考えて楽しい事もできるといいねと言ってくれます。銀座や浅草に行ってみる?鎌倉の大仏様に挨拶は?リバーボートも風が気持ちいいかもねとアイデアを出してくれます。それとなく反応しながら気持ちが乗っていないのは隠しきれません。

ふと夏以来連絡を取っていない友人Aに電話してみました。留守電にならず番号が変わったかとソーシャルメディアでつながる共通の友人Bに連絡とれば、なんと今日別の友人Cのクリスマスコンサートで友人Aも来るとのこと。友人Cはプロの作曲家&ピアノ演奏家で私もアルバムは持っているけれどコンサートはずっと逃していたところでこのタイミング!友人Bとチャットしつつ電話でチケットをとりました。するとBのところにAから風邪でダウンし今日は行けないと連絡があり、チケットオフィスに連絡し彼女のチケットを私が引き取ることができました。

そして会場につけば、かれこれ10年以上は会っていない友人Dが、教鞭をとる中国から一昨日帰国していてコンサート会場にいるではありませんか!友人Cと会うのも6年以上ぶりです。その後これまた10年以上ご無沙汰の友人Eが当時産まれたばかりだった息子さんと、また3年ぶりの友人Fが加わりました。
ふと友人Aに連絡しようと思ってからコンサート開始まで3時間弱。いやはや、なんと行ったタイミング!これで私は懐かしい友5人に一気に会うことができました。

そしてコンサートは期待通り晴らしいものでした。ウィーンで作られているベーゼンドルファーというピアノでCが奏でる音楽はどれも繊細かつ温かく、時に激しく心に響いてきます。今月頭に発売された新譜からの曲も心にしみいる素晴らしさです。会場はそのピアノ専門店の小さな部屋でのサロン形式。
左の写真の奥、黒く見えるのは追加の鍵盤です。
彼にとってパートナー的存在であるモデルはインペリアル、最上位機種のフルコンサートグランドピアノは標準88鍵の下に更に4から9組の鍵が張られて最低音域を広げています。そんなピアノが目の前で奏でられるという贅沢な演奏会でした。

聴衆からのお題頂戴して即興で演奏してくれるコーナーもあり、今日のお題は「インフルエンザ」と「思いやり」。友人Eの息子さんのインフルエンザにはかなり参っていたようですがウィルスをイメージしたちょっと怪しげなメロディを奏でてくれました。トークも面白くて、同じくアンケート形式で質問を集めて答えてくれたときも笑い満載でした。
最後はご機嫌なクリスマスソングで会場中が手拍子&スウィングでわき、アンコール「星に願いを」ではサンタハットとジャケットで再登場。照明の美しさをお見せできないのが残念です。

きらきらひかる音のシャワーが赤錆の浮いた心(苦笑)を洗い清めてくれました。ああ、外に出て本当によかった。友人Aに連絡してみようと思った自分よ、でかした!
帰りは友人BとFと軽くご飯でもとうろうろしていたら、急にひなあられのような軽い粒々がひっきりなしに空から落ちてきました。雪の予報なんて聞いていなかったのでみんなびっくり。ほどなく雨に変わり、食事を終えた頃には上がっていました。
 

私にはまだ選挙が残っています。タクシーで最寄り駅まで飛ばしぎりぎり駆け込みセーフで締め切り8時前に投票できました。

盛りだくさんの一日が日常だったと懐かしく感じた一日。やはり人でもモノでも動かさないととカビや苔が生えたり錆つくようにできているのかもしれません。

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