筋ジストロフィーで闘病生活を続けているイラストレーターの野崎耕二さんは、27年にわたり絵日記「一日一絵」を欠かさず描き続けているそうです。
昔から絵が得意でプロのイラストレーターになって主に風景画を多く手がけてたところ46歳で発病。
「その場所に行って空気を吸って体で風を感じてそれを描くのが絵だと思う。今でも風景を描きたくて仕方がない」と話す野崎さん。今は手首の先と首しか動かせないそうです。通いのヘルパーさんに助けられ一人で暮らす野崎さんが、週一度の外出で楽しみにされているのは近所のスーパーだそうです。○○県産の野菜や果物を手にとって、どんな人が作ったのか、どんな畑からきたんだろうかと満面に笑みを浮かべて想像しています。
「その日に出会ったものを選り好みせずに描く」と話しながら筆を動かす野崎さん。優しい色合いで目に映ったものを忠実に、画用紙を四等分した一ます内に生き返らせていきます。同級生から送られてきた野菜だったり、階段に転がっていたバレーボールであったり、床屋さんの待ち時間に借りて手にしたバリカンであったり。
毎日仕事を終えてから一時間以内で描くことが日々のリズムになっている。描かずにはいられないので途切れようがない。同病者が短命に終わるのに70を過ぎて生かされている自分には使命がある、一つのことを続けることで自分なりに生き方を見いだしたような気がすると話す姿が印象的でした。
20年分の原画は故郷の南さつま市に寄贈され、今月初旬にその一部で原画展が行われたそうです。観てみたかったな。
絶妙の風合いのよもぎ餅。かっぱ橋のサンプルより食欲をそそられます。種子島から来たむらさき芋もおいしそう。
一番大切にしていた自由な風景とのふれあいをなくされても、ないものを嘆くのではなく、あるものを愛おしんでいく。その姿に感動しました。
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