2012年10月10日水曜日

バッハに救われた夜

昨晩は夜半に雷を伴う激しい雨が降りました。窓からの稲妻の光で目が覚めたくらい。9時半に眠りについたことも事実ですけど。

なんだかすっきりしない一日。些細な事にイライラしている自分。人のせいにするわけではありませんが、昨日はダニーが飲んだくれました。人生は限られているのにムダなことしてって頭に血が上ったこと!これはきっと彼の姿に自分を投影して頭にきているのだとわかったとしても。ちなみに私は飲んだくれて時間をムダにしてるんじゃりません。やらなきゃならない事を先延ばしにしている自分にです。

電車に乗ればいつも以上に音がうるさく、外に出れば街角の生活臭(街角にそれが存在するのがサンフランシスコ)の強さにうんざり。

帰りの電車の中では、もうあらゆる人たちの匂いやサイズや立ち居振る舞いに押しつぶされていました。

家に帰りたくなかったけれどつかれていた。Dとも顔を合わせたくない、いや、合わせたら八つ当たりしたくなる自分を抑える自信はありませんでした。たとえ彼に当たられて文句を言う筋合いがないとしても(笑)。

怒りの源はわかっています。それは自分自身が作り出したもので、外からは見えないし、他の誰にも感じられないものだということも。自分の想いが唯一この世界で制御できるもの。常識ではね。しかしそれに時としてこんなにも翻弄されてしまう。修行がたりません。

渋滞に巻き込まれ、さらにイライラに火を注ぎつつ無事に帰宅。お酒なんか飲みたくない!と思いながらもビールでも飲まなきゃやってらんない!と言う気持ち。全く意味無さないこういう日は悪酒でも飲んじゃう。小瓶二本も飲めばできあがりです。

ほろ酔い加減で思い出したのがバッハのカンタータ集。ふん、今日はバッハ大先生だってね、この怒りの炎は消せないはず。でも違いました。徐々に旋律が、抑揚が、親しんだ澄んだ音の数々が、ひたひたと、かさかさした心にしみ込み始めました。赤黒くおもかった腹部がすっきり軽くなりました。

やっぱり私はバロック音楽全盛時代に生きていたことがあるのかもしれません。

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