ダブリンまでの帰り道、二カ所ほど史跡を巡ろうと計画していたけれど、天気次第だねととりあえず東へ向かいました。途中の高速ではみぞれ状の雪が残っているところもあり、慎重に運転。でも寄ろうと思った場所に近づく頃にはすっかりいいお天気になりました。ついてる!
慎重派のダニーも納得する晴れ間がのぞいたので、測道にそれてクロンマクノイズへ。
ここも凄かった。紀元を6世紀半さかのぼる修道院や城の跡地で、ハイクロスも残っています。
いくつかのハイクロスは保護のため室内展示室に移転されていました。
光と陰、青空と緑草。
過酷な自然の中で、繰り返されるバイキングの襲撃を受けながらも、厳格な祈りと労働の生活を守って来た人々のコミュニティがあった場所。そこに時を超えて立ったことは、かじかむ指でなぞった石壁の肌触りや空の色とともにずっと忘れないでしょう。
風吹きすさび霙舞う朝に、暖かい部屋で目覚め朝食をとり、1時間後には紀元前に思いを馳せる。タイムマシンに乗ったかのような体験をしても、ダブリンには午後2時前に到着。厳しく豊かな自然に息づく歴史ある緑の小国。まさにそうなんだ、と腑に落ちました。百聞は一見にしかずです。
近所はこんなに晴れてます!
夜はダニーの大学の同窓会があるので市内へ向かいました。同窓会と行っても毎年クリスマス前に行われるカジュアルなもので、卒業生なら年度に関係なく参加できます。今年は早めの帰国が幸いして参加できました。その前に世界で一番美しい書と称される「ケルズの書」とトリニティ大学図書館を見学。ダニーは、この国宝であり世界的に有名な写本を5年間同じキャンパス構内に暮らしながら、今まで見たことがありませんでした。それって東大寺の隣にいながら大仏様を見たことないのと同じくらい!とからかっていたのですが、この展示もクリスマス期間は閉まるので今回がチャンス。
ケルズの書展示も興味深かったけれど、その後に見学したロングルームと呼ばれる図書館には圧倒されました。
階段を上がるにつれ古書の香りが鼻をくすぐり、長さ60mに渡り、20万冊の古書が壁いっぱいに並ぶ様は圧巻!
時々で展示が変わり、今回は音楽にちなんだ書の展示が行われていました。
17世紀の楽譜や音楽書、作曲家の書簡、20世紀のポップスターの楽譜などアイルランドで世に出たすべての出版物を保存する図書館のコレクションだけあり豊富です。
歴史に詳しかったらもっと感銘できるのかもしれないけれど、ここ数日で触れた歴史の鱗片は、鮮明に五感に残りました。
"ノレイグ ショナ ドイッチ”
レセプションまで時間があったので、大学近くのパブへ。混んでいて席などありそうになかったのが、2年前に座った席が絶妙のタイミングで空きました。今回の旅はすべてうまく行くね〜、ギネスもますます美味しいね〜と盛り上がるわれら。
レセプションはダニーが毎晩夕飯を食べたというダイニングホールにて。
よく話を聞いていたので感慨深いものがありました。クラスメイトはいなかったけれど、先生や数人の人たちと楽しくおしゃべりができた楽しい数時間でした。帰り道、お気に入りのパブへ寄り道。やっぱりここのギネスが私的には一番です。
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