2009年10月14日水曜日

おかえり

日本から戻ったら、こんな仲間たちが家で待っていました。長旅の疲れも笑顔にとけて、消えました。


今日はO氏の告別式が渋谷の山手教会で行われます。お別れのためだけには帰国しない、そう決めて戻ってきたので同じ場所にはいられないけれど。

「シルバー・バーチの霊訓」(潮文社発行)という本があります。イギリスの霊媒を通して語られた古代霊の言葉をまとめたもので、スピリチュアリズムや死後の世界を信じる、信じないにかかわらず、読んでみると日々疑問に思うことへの答えが見つかることがあります。

霊界から見た"死”の意味を語ったくだりがあります。少し長いのですが、自分へのリマインダとして引用します。

「苦痛と疲労と憂鬱から解放された人をなぜ悲しむのか。暗闇から脱して光明へと向かった人をなぜ悲しむのか。霊本来の欲求である探究心を心行くまで満足できることになった人をなぜ悼むのか。それは間違っている。その悲しみには利己心が潜んでいる。自分が失ったものを悲しんでいるのだ。”自分”が失ったものを”自分”で耐えていかなければならないこと、要するに自分を包んでくれていた愛を奪われた、その孤独の生活を嘆き悲しんでいるのだ。それは間違いだ。もしも霊的真理に目覚め、無知の翳みを拭い落とした目で見れば、愛するその人の光り輝く姿が見えるはずだ。(中略)

皆いずれは寿命を全うしてその肉体に別れを告げるときが来る。尽くして古くなった衣服を脱ぎ捨てるときが来る。霊が成熟して次の進化の過程へ進む時期が来ると自然にはげ落ちるのだ。土の束縛から解放されて、死の彼方で待ち受ける人々と再会することができる。そのめでたい第二の誕生にまとわりついている悲しみと嘆き、黒い喪服と重苦しい雰囲気は取り除くことだ。そして一個の魂が光と自由の国へ旅立ったことを祝してあげることだ」と。

O氏は6年前のお父様の命日の翌日に旅立たれました。きっと今頃はご両親やお世話になったH専務、その他大勢の懐かしい方々に温かい笑顔で 「お帰り」 と迎えられているのかもしれません。

3 件のコメント:

  1. imakokoさん

    “苦痛と疲労と憂鬱から解放された人をなぜ悲しむのか”…そうなんです!
    今、O氏に言いたいの事は「お疲れ様でした。」の一言。

    入院が長くなり、一向に退院の兆しがない毎日。
    たとえ薬で抑えていたとはいえ、
    痛くてダルイ日々だったと思います。
    早く退院したい、その一心で励んだ治療に
    効果を感じられない身体。
    きっと、何もかも悲しくて、怖くて、
    夜は涙したのではないかと想像します。
    皆の前ではいつも笑顔で明るく
    振る舞っていたけれど、
    本当につらかったと思う。

    だから今日、全てのことから解放されたO氏に
    「お疲れ様でした!」と言いたい。

    そして「本当にありがとうございました。」と。

    jai jai

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  2. jai jaiさん、大勢の人々が集まった心のこもったお別れだったと母から聞きました。

    jai jaiさんもお疲れさまでした。入院が長引いてからは一人の海外出張、仕事の合間を縫って毎日病院通い、食欲がなくてもグルメを通しぬきたいO氏に手を替え品を替えての差し入れ。離れている私は何の力にも慣れなかったけど、jai jaiさんがいつもそばにいてくれたからO氏はとてもとても心強かったと思います。

    明日はこの世では最後のお別れだけど、見方を変えれば輝かしい旅立ち。私も心の底から「ありがとうございました」と叫んでいます。

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  3. imakokoさん

    今日は本当に大勢の皆さんがお別れに来て下さいました。仕事関係の方々も義理でなく、心から悼んでくださっているのを感じました。

    たくさんの人が涙を流し、別れを悲しんでいました。imakokoさんも悲しい、私も悲しい…、本当に寂しい。だから、この悲しみ、寂しさを皆で分かち合う。この「分かち合う」行為に人間の温かさがあるのかな。独りじゃないんだと心強く感じました。O氏は死を以て教えてくれているのかな。

    O氏に会えたことに感謝。そして、友人達に感謝です。

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