2009年10月19日月曜日

SFシンフォニー公開リハーサル

サンフランシスコ交響楽団はダウンタウンのDavies Symphony Hallを本拠地としています。Van Ness Ave.を挟んでオペラハウス、斜め向かいに市庁舎があるCivic Centerというエリアにあり、車や電車でのアクセスも比較的便利です。

ロビーから見る市庁舎

今回初めて楽団の公開リハーサルを見に行ってきました。当日は雨降る中、7時半に家を出発。8時半の会場直前に着いたら、ロビーは既に会場を待つ大勢の人でにぎわっていました。

当日の演目はバイオリンの巨匠、イツァーク パールマンの弾き振りのバッハのバイオリン協奏曲2番、同じくパールマン指揮でエルガーのイントロダクションとアレグロ、チャイコフスキーの交響曲6番。これでチケットは自由席で20ドル。何とお値打ち!そしてプロオケのワーキングリハを見られるなんて心躍ります。

会場に入ってまずは席の確保。来ている人たちは、平日の昼間という時間帯もあってか、かなりシニアな方々。皆さん慣れているようで、ホールに入るや否や席確保に奔走!私たちもなんとかホール後方真ん中に席を見つけました。ロビーではドーナツとコーヒーが提供されています。いつもはワインなどを手に取るロビーで朝のドーナツとコーヒー。ちょっと面白い設定です。
9時から30分、SF音楽学校のディレクターのトークがありました。その日の演目にちなんで、バロック作曲の構成、エルガーが生まれた時代背景、チャイコフスキーの6番は、作曲家と聴き手の間にあった暗黙の了解、すなわち交響曲最終楽章はハッピーなトーンで終わるというもの、を崩した最初の交響曲であったなど興味深い話を音楽と小気味よいテンポで解説してくれました。

休憩を挟んで10時にいよいよリハ開始です。会場もほぼ満席。オケメンバーとパールマンがいつものタキシードではなくて、思い思いの服装で舞台に登場します。これもリハならではの光景。
車椅子のパールマンしか見たことがなかったのですが、当日の彼は松葉杖で指揮台まで向いました。一楽章を半分強、通しで演奏、途中細かいフレーズのコメントもありましたが、予想よりストップ&ゴーが少なかったです。バッハのバイオリン協奏曲は大好きな曲の一つ。確か初めて買ったCDはパールマンとズッカーマンがこの曲とダブルコンチェルトを録音したものでした。二つのバイオリンのための協奏曲で二人の天才が奏でる音に時間を忘れて聴き入ったのを覚えています。


リハの一場面

あくまでもリハーサルなので私語やタイミングを外した拍手などはもちろん控えます。緊張の糸が切れないようにと見ている方も気を使います。コメントはすべては聞こえませんでしたが、彼がバイオリンで示すフレーズの変化が次の演奏で忠実に再現されているところがさすがプロ、感動しました。

休憩では笑顔でサインに応じていました。

エルガーもイントロダクションをかなり念入りにやった後、チャイコフスキーでは時間切れになり、第2楽章の途中でしたが、終了時間の12時半きっかりにリハ終了。9時からの3時間半、とても中身の濃い体験をさせてもらいました。

外に出ると雨も上がり薄日が射していました。ランチはホール近くのCitizen Cakeへ。

洒落た名前とスイーツが売り物でリッチなデザートからカップケーキの種類も豊富。もちろんデザートを計算に入れてランチをとります。

ダニーはローストポークのタコスにAlborino、私はほうれん草のサラダ。

軽くソテーしたほうれん草とユーコンポテトに全粒マスタードと熟成バルサミコ酢のドレッシングが程よく甘く香ばしく絡まって、満足の一品。ポーチドエッグも完璧。ワインは久々にMuscadetを。

デザートにはお店の看板ケーキのAfter midnight. Scharffen-Bergerのダークチョコをたっぷりつかって焼き上げた丸形のチョコレートケーキにつやつやのグラナッシュ。マキアートと一緒に味わっていただきました。
Add Image
”ケーキを食べていながらい持っていることはできない” 両方で美味しい思いをすることはできない、という格言をもじって、ケーキがあったら食べよう!というユーモア。

公開リハーサルのチケットは後2回とってあります。1月はYo Yo Maがショスタコービッチのチェロ協奏曲を弾くリハーサルもあり、今から期待が膨らみます。

0 件のコメント:

コメントを投稿