2010年9月14日火曜日

Prop 19

11月2日は中間選挙。投票日まで2ヶ月を切りました。
プロポジションとは住民が提案する案件で、直接投票で可決されれば州法として成立、州政に大きな影響を及ぼします。今回提案の一つに大麻(マリファナ)の個人使用合法化が揚げられ、議論が高まっています。既に医療目的での大麻使用は処方箋+IDカード登録で合法化されていますが、今回は大麻をアルコールやタバコ類と同じ嗜好品として認めるかについてで、賛成反対の意見が入り乱れています。

Propositionの要点は下記の通りです。
  • 21歳以上であれば、1オンス(28g)まで保持できる。
  • 個人使用目的であれば、25sqf (2.3㎡)を限度として栽培できる。
  • 販売許可否は地方自治体に決断権がある。
  • 学校、公共の場、20歳以下の前では使用禁止。
  • 私有地や申請許可を受けた公共の場では使用可。
  • その他のルールはアルコールとほぼ同じで、大麻を使用しての運転や未成年者への販売などは重犯罪。
現在カリフォルニアは190億ドルの財政赤字を抱えており、大麻販売を合法化すれば年14億ドルの増収と試算されています。また、現在でも1オンス程度の所持では逮捕も起訴もされません。合法化すれば大麻所持に関わる軽犯罪を裁く経費を100万ドル単位で節約でき、節税および重犯罪取り締まりに注力できるという見方もあります。
反対派は、まだわかっていない大麻の依存性や常用による障害などを懸念。そして大麻が入り口となって、より強い麻薬類に進んでいく人が増える可能性もあると訴えます。そして売上金(?)目当ての強盗等の犯罪増加も予測され、結果的に犯罪取り締まりにかかる税金は増加するともいわれています。
連邦法で大麻の所持および使用は明らかに禁止されています。しかし、歴代の大統領でも若い頃はよく吸ったと認めている人たちも多く、確かクリントン大統領は「試したけど吸い込まなかった」と?な発言をしていました。
タバコやアルコールの健康への害がうたわれて久しい今、新たなドラッグを嗜好品として解禁することが個人の健康や社会に及ぼす影響。表面的な議論では、すべてのインパクトを予測することはできないでしょう。財政赤字のためだけに声高に解禁を主張するのは安易すぎる気がします。しかし議題が住民投票に上るということは、大麻市場の存在は否定できません。そして需要と供給がある限り闇の世界で取引が続き、問題はなくならないでしょう。
8月末の世論調査の結果は、賛成47%、 反対43%、未決10%と出ています。

市民権のない私たちは投票できませんが、選挙までこの話、フォローしてみたいです。

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