2010年8月26日木曜日

Anniversary getaway

当日はこの夏一番の暑さといわれ、日なたでは42度を超えていました。

ディナーはSan FranciscoにあるKiss Seafood Restaurantへ。ここはZagatなどのメディアレビューでも口コミサイトでも高い評価を受けている和食のお店。友人Eさんのおすすめもあり、いつか訪れたいお店でした。予約時間確認の電話をいれたら「暑いから気をつけてきてください」とご主人からのお言葉。仕込みも大変だろうな、と想像しながら期待が高まります。

お酒も楽しみたいので、近くのHotel Kabukiに宿を取りました。Joie de vivreグループのホテルはUnion Square近くのHotel Adagioも利用したことがありますが、そちらもお勧めです。
Japan Townのど真ん中にあるHotel Kabuki、前身は都ホテルでした。
窓からはJapan Townの五重塔が見えます。
内装は落ち着いていて、障子にも懐かしい温かみを感じました。

お風呂も日本風の深いバスタブと仕切られた洗い場があって、ゆっくりつかれる嬉しい設計になっています。
チェックインしてJapan Townの一角にあるKabuki Spaへ。日本の銭湯をモデルにしたお風呂は、月、木、土が男性、日、水、金が女性と利用日が別です。たまたま予約した部屋が利用券付きで、火曜日は混浴とラッキー続きでした。
廊下とパウダールーム
お風呂はお湯に塩素臭が強くていただけませんが、蒸気風呂と水風呂は気に入りました。リラックスエリアの照明も落ち着いているので、静かな雰囲気でくつろげます。蒸気風呂やドライサウナは苦手なDannyには申し訳なかったけれど、ミストの中での瞑想は最高でした。

ディナーは8時。茜空の下、風に少し涼しさが出たころのんびり出かけました。5人がけのカウンターと小さなテーブルのこじんまりとした隠れ家的なお店。素敵にお花が活けてありました。
「今日は冷蔵庫の温度も下がらなくて、酒がいつもより冷えなくて」とご主人。平日なのにお店は一杯です。寿司ケース内のバーもいつもは霜がびっしり降りているのに、金属が見えています。表のドアを開け放して風をいれるのも、年に一度あるかないかだそうです。

シェフのおまかせコースを頼みました。お刺身のトロが美味しいと評判なので、ダニーは楽しみにしていましたが、私は苦手なので事前に伝えておきました。レギュラーのおまかせにはない、焼き花咲蟹とホタテ入り茶碗蒸しが出るとのこと。SFで道東の花咲蟹を食べられるとは思ってもいませんでした。大学時代、ツーリングで訪れた根室の友人宅でごちそうになった花咲蟹の美味しさを思い出してにんまり。アラカルトメニューで見た海老しんじょも気になり、追加しました。

お通しはあっさり甘辛の小さな煮貝。名前は聞いたけれど忘れてしまいました。
次の三品は、それぞれが繊細でありながら、存在感がありました。蕗の煮たのは、土のパワーを感じるけれど、アクやくどさは全くないすっきりした味。タコはやわらか〜く煮てあって、噛むほどにうまみが味わえます。茗荷と大根の甘酢付けは出汁のうまみとお酢と塩加減がすごい。もちろん歯ごたえもです。タコを除いて地元産というのも嬉しい驚き。三つの根底にあるフレーバーは上品で共通点があるものの、それぞれのアクセントがいい意味で微妙にずれているからこそ絶妙なバランスをとっている、そんな感じでした。一つずつ出てくるより、三つで味わっていくうち世界が広がっていきました。料理は味、食感、香りの取り合わせので無限の感動が作れるのだなと思い入りました。
次はお刺身。ガラスケースの上にかなり前から用意されている3人前のお造り。トロがあるので他のテーブルだと思っていたのですが、はいっと前に置かれてしまいました。事前にトロや赤身の魚は苦手だと伝えておきましたから、ちょっとがっかり。ヒラメの縁側やミル貝、セイゴなどこちらでは珍しいネタにもこだわりを感じます。サワラのタタキが気に入りました。生わさびも辛みがシャープすぎず味があります。Oregonにもわさび工場があって生が手に入るそうですが、値段も日本からの物と変わらないので日本産を仕入れているそうです。冷酒は長野の寒竹。初めて飲む長野の辛口でした。
花咲蟹。私たちの刺身を食べる速度が遅かったのもあるかもしれないけれど、ちょっと焼き過ぎで、実をほぐすのが大変でした。ご主人の出身地を訪ねたら稚内とのこと。道東の蟹は数年前から市場に入ってきているそうです。お酒はミディアムの山形のはくろすいしゅを。
スモークホタテがのった茶碗蒸しには、きのこのうまみたっぷりの餡がかかっていました。このアイデアいいよね、とDannyに耳打ちすると、「’す’が立ってるかどうかもわかんないよね〜」と鋭い意見。ごもっとも!
メニューにないお酒があるというので味見をお願いしたら、見覚えのあるラベル。醸し人九平次でした。これは私たちの人生でトップ3に入るラボンバンスで初めてお目にかかったお酒。Kissの料理も、特に最初の3品がラボンバンスを思い出させるよね、とDannyと話していたので嬉しくいただきました。
お寿司は鯛、Sockeye Salmon、コハダ、カンパチ、ヅケ。カンパチはDannyに食べてもらいましたが、ヅケはトライ。どれも美味しかったです。
ここで、忘れられていた海老しんじょが急遽登場。勝手に、すりみ系のしんじょを期待していたのもありますが、ちょっと揚りすぎのがんものような食感。出汁はこってり甘辛だしで、お寿司の後味がぬぐい去られたのが少し残念でした。
エリンギ、しめじ、エノキいりの赤出しはと〜っても美味しかったです。
水菓子はジューシーなメロンでした。最後にご主人が好きなサッポロ黒生で三人で乾杯して、ごちそうさまでした!

翌日は昼過ぎにパロアルトに戻って、一日溶けておりました。。。結局火、水がこの夏一番の暑さだったとか。しかし夜は風も涼しくなり、夏は二日で終わりました。

4 件のコメント:

  1. ご結婚2周年おめでとうございます!!!
    人生最良のパートナーとハッピーを享受する
    スイートな時間を過ごされたご様子、
    うらやまし~い♪♪♪
    その日の猛暑は、きっと二人の幸運温度の
    所為じゃないかしら!?!?!?

    米国の日本食はどんどん進化していますね。
    花咲蟹が食べられるなんて、流通の進歩に驚きです。

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  2. mayumiさん、ありがとう!!!
    いや〜、わたしたちと猛暑は関係ないと思うけど(関係あったとしたら、二日で冷めました。昨日からまた過ごしやすい涼しさ)初心忘れるべからずですね、はい。

    しかし、花咲がにとはでしょ?道東にご親戚がいるmayumiさんならより驚きが新鮮かと思いました。

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  3. いまここさん、ご結婚2周年おめでとうございます!
    素敵な記念日ディナーでしたね~!花咲ガニ!?話に聞いたことがあるだけで、お目にかかったこともないです。羨ましい~!食べ物のことはさて置き、これからも益々お幸せなご結婚生活が何年も続きますように・・・お祈りしています。(^^)

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  4. mikkoさん、ありがとうございます!

    mikkoさんは、娘さんを送り出す晴れの日が近づいているのですね。
    どうぞお気をつけてハワイまでお出かけください。すばらしい感動の滞在をブログでシェアしていただけるのを楽しみにしています。

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