ひょんなタイミングで、昔大好きだった絵本を思い出しました。片足を食べられちゃうエルフという名のダチョウの話です。
ネット検索すると、名作絵本として数多くのエントリーで取り上げられていました。
題名は『かたあしだちょうのエルフ』。作家は小野木学(おのきがく)という日本人で、ストーリーはオリジナル。黄土色が多い木版画の挿絵からは、見たこともないアフリカの草原の埃っぽさを感じました。エルフは黒くはっきりとした紙切りされたような輪郭です。外国作家の本だと思っていたので意外でした。
子供を黒豹から守るために勇敢に戦ったエルフは、片足を食べられた後に子供が振り返ると大樹になっていて、末永くサバンナに住む人々にオアシスを提供します。
これほど惹かれたのはなぜだったのか。
ストーリーが紡ぐ強く美しい自己犠牲か。
はっきりした色合いの版画のインパクトか。
忘れられつつも樹になり人々を癒すというあこがれか。
今もこの絵本の存在が確認できたことに感謝します。小野木さんの生前の作品は練馬区立美術館にあるそうなので、今度ぜひ足を運んでみたいと思いました。
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