2011年6月11日土曜日

植物のひみつ

大げさなタイトルですが、植物の神秘にあらためて触れました。金曜、朝番の仕事の後、庭師の方に庭を案内してもらったのです。
木曜はDannyのビジネスパートナー夫妻を招いて、酒テイスティングディナー。盛り上がって彼らが帰ったのが12時近く、片付けをおえて寝たのは1時半過ぎ。朝番なので二日続けて5時起床。気持ちのよい朝でした。通勤時に見える山々は昨日と同じく霞の帽子をかぶっていました。
手をかけて手入れされている庭は、色とりどりの花はもちろん、野菜畑や果樹園もあります。特に雨量が多かった冬に続き、つい先週までお湿りがあったのも幸いして、多年草のハーブ類も勢いよく伸びていました。

写真が撮れなかったのが残念ですが、一つ一つエリアを説明してもらい、あらためてその数の豊富なことに驚きます。食卓には庭で穫れた野菜だけを使った献立がならんだり、食用花が彩りを添えたりすることも頻繁です。ため息が出るような美しいお皿を見て、ずっとお庭を拝見したいと思っていました。Nasturtium(ナスターシャム)という黄色やオレンジの可憐な花は、花、葉っぱとも食用になります。若葉をかじってみると、アルグラに貝割れ菜を足したようなさっぱりした苦みとほのかな柑橘系の味がしました。

ハーブ類だけでもありとあらゆる物がありました。シーズンのアーティチョークはあちこちで背たけを伸ばし、いちごや赤すぐりも赤い実をたわわに実らせて、アプリコットもまだ酸っぱいけれど少しずつ色づいていました。スナップエンドウの甘いこと!
そら豆はそろそろシーズンは終わりですが、意外な話を聞きました。Fava beansは唯一(だったかすごく珍しいか)、植物の中で空気中の窒素をそのまま葉から取り込んで、地中に球を形成して蓄えリリースすることができ、周りの土壌を改良できるとか。大好きなそら豆、そんなすごい役割も果たしていたのか。
立派な赤オニオンとガーリックも頂きました。

池もあり蓮の花も咲いていたので、「れんこんは穫れるの?」と聞いたら一度堀ったそうですが、地中深く伸びていて収穫はかなり大変だったそうです。
ポピーが種をつけていました。種はこの中に入っていて、上部の小窓みたいなところから収穫します。まだグリーンの時はこの小窓は閉まっていて、種をリリースするようになると押し上がって開くのだとか。面白いですね〜。
耳を近づけてふるとマラカスのように音がします。ふればふるほど結構出る。
もらってきた5つから小さじ1くらいの種が取れました。ポピーシードマフィンを食べた翌日は尿検査をするなと冗談まじりにいわれますが、これは本当。アヘンは乾燥する前の種子ポッドから作られますが、同じ植物なので種にも成分は含まれています。実際あるテレビ番組での実験では、ポピーシードベーグルを3つ食べて2時間後に尿検査をした所、麻薬成分陽性の結果が出たそうです(番組はMythBustars, 出典:Wikipedia)。
Mulberryを味見しました。はるばるパキスタンからやって来た立派な桑の木の実は甘酸っぱくて美味しいものでした。桑と言えば蚕の餌。日本にもたくさんあるのでしょうけれど、実を見たのも食べたのもはじめて。ワイルドプラム(下の写真の小さな実)もたわわに実っていました。ポメロの木もあり、ビタースイートの果肉は甘夏の様にジューシーでした。
コンポストの山もあちこちにあり、コンポストと水を混ぜて空気を送り続けて作るコンポストティーの大きな容器もあり、一大オペレーションです。キッチンから出るゴミのコンポスティングが次のプロジェクトだそう。
太陽の下で1時間ほどいろいろな植物に触れ、てんとう虫、アリ、蜂やミミズが忙しく働く姿を見て、自分も忙しく働いた一日。言葉にできない至福感に満たされた金曜日でした。

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