2011年6月28日火曜日

Restaurant Show

土曜日は商社主催のレストラン向けイベントで仕事をしました。食材や飲み物の展示とデモを倉庫を開放して行い、機材や食器類のセールも合わせて行われました。ホールにはお弁当箱のサンプルや取り扱い商品が陳列してあってそちらにも興味津々。今後仕事が拡張できればお世話になりたい物ばかりです。

Tasting roomには事前に許可をいただき向学のためにも参加した今日のイベントは、Takara Sakeも大きなブースを出展していたのでご挨拶に行きました。さすが取扱商品が多く、ブースのデザインも華やかです。
私は京都の名酒、玉乃光酒造のブースをお手伝いしました。
ハワイでもイベントをこなしていらしたM氏はその道ベテランの方。物静かな中に京都人らしいこだわりと威厳を感じるお人柄でした。玉乃光の現会長がすたれそうになる雄町米を復興させたこと、戦後主流となった本醸造酒に対抗して本来の純米酒を1964年に業界に先駆けて復活させたことなど、変わらぬ酒造りへのこだわりをわかりやすく説明してくださいました。備前雄町米は1859年に発見された品種で山田錦のおじいちゃんにあたります。
そのお米を48時間かけて50%磨いたのが玉乃光純米大吟醸。漫画「美味しんぼ」30巻にも紹介されていて本もブースに展示しました。日本酒は余好きじゃないという方もその本を手に取って味見をして「これは好き、とても美味しい!」という場面も。

純米大吟醸、純米吟醸山廃、純米吟醸の3つのお酒をお勧めしました。山廃とは山卸(やまおろし)廃止もとから作られるお酒ということ。私自身、遠い昔この言葉を美味しんぼで知りました。山卸は桶に入れた蒸したお米と麹と水を蔵人が櫂棒ですり混ぜる作業のこと。麹の働きだけでも十分に米が仕込み水にとけ込み”もと”ができることが研究でわかり、次第に作業的にもきつい山卸は行われなくなったそうです。しかしそれ以外は伝統的な工法で仕込まれているので、蔵に住み着くの乳酸菌が活躍して固有の「もと」を作ります。「もと」とは麹を純粋に育てた「酒母」のことで、雑菌を押さえる乳酸の働きが重要です。生もと、山廃もとでは、約一ヶ月以外かけて乳酸菌が取り込まれてアミノ酸のうま味が豊富な「もと」ができます。乳酸菌を後から加える方法は速醸法とよばれ、こちらは「もと」ができるまで2週間。お燗するとまた味がいっそう深まるので、ブースでも桶にお湯を張ってぬる燗と冷や酒の両方を楽しんでもらいました。
もう一つ、感動ものだったのはみぞれ酒。純米吟醸酒のパック酒を-14℃の冷凍庫で一晩凍らせます。普通の家庭用の冷凍庫は-20℃位の設定だそうなので若干低め。そしてカラフェも冷やしておきます。お酒は今まさに結晶を作ろうとしている温度で、冷やしたカラフェに注ぐと一気に容器の中でさくさく凍り酒になります。
温度管理が難しい場合は冷凍庫でさっくり凍らせてパックから出してもOK。暑い夏には見た目にもうれしいパフォーマンス付きで出したら流行るでしょう。オーダーも結構入りました。
30分の休憩の間にいろいろ見て回りたかったのですが時間が足りない。。。M氏のご好意で「鹿野家」おいしいうどんの試食や高知のお酒「酔鯨」の試飲ができました。

イベントは3時で終わり。封を開けたお酒はお土産にいただき、日本でもこちらでも玉乃光のファンだったDannyは大喜び。イベントに来たいつもの仲間たちとレストランで合流して楽しい夕べは続きました。

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