2010年5月4日火曜日

Weekend in SF - part 2

土曜日は目が覚めたら極上のお天気。海に浮かぶヨットの白いマストが薄いブルーの空を撫でるようにすべっていきます。
アパートからの眺め
ダニーは仕事でしたが、私は一年ぶりに英国から出張に来ている友人と落ち合いました。
数々の埠頭とフェリー発着所があるEmbarcaderoでは、毎週土曜日に青空市が開かれています。野菜、果物、蜂蜜、石けんなど地元で作られるあらゆるものから、市内外のアーティストの作品まで扱うお店や食べ物の屋台が軒を連ね、活気に満ち満ちています。

ブランチはMissionにあるForeign Cinemaで。
夜は壁一面に昔の名画を映し出すこのレストランは、素材に拘る料理にも定評があります。入り口だけ見ると閉館した映画館のようですが、薄暗い廊下を進むとオープンスペースが広がります。明るいテラス席に案内されてご機嫌の私たち。
英国暮らしが長い友人は、時差ぼけで早く目覚めたのをいいことに午前中ずっと日光浴していたそうです。私もロンドンに住んでいたので、その気持ちよ〜くわかります。
野菜たっぷりの卵料理をつまみにシャンペンカクテル4種類をゆっくり楽しみました。これぞ週末ブランチ!ダンジネスクラブとゴートチーズ入りのフリッタータは結構リッチな味わい。新鮮なチャイブがたくさん入っていました。
アスパラガスと季節の花びらを彩りに散らした炒り卵は、レモンオイルが活きています。添えられた野菜にまぶしてある塩の味わいが深く、二人で唸ってしまいました。

デザートにはカルダモンとサフランのリームブリュレ。添えられたクローブのソフトクッキーがまたよいコントラストを提供していて、デザートとスパイスの組み合わせをいろいろためしてみたくなりました。

食後はミッションに並ぶ個性的なファッションのお店や、メキシカン100円ショップのようなよろずやを冷やかしながら地下鉄の駅まで歩きました。
市街に戻って中華街を散策。目抜き通りのGrantには、土産物屋、骨董品、衣料品、アクセサリー、キッチン用品などを扱うお店からレストラン、お茶屋、漢方薬、軽食屋、スーパーまでが軒を連ねています。
観光客と地元の人々パワーを感じる町並み。パフォーマンス好きの人が多いのもこの町の特徴の一つです。
不思議な物に出会う確率が高いのはどこの中華街も同じかもしれません。一面に張られたマグネットを見て、シアトルにあったGum Wallを思い出しました。
さびれたお店のショーウィンドーで抜き型を見つけて入ってみたら、和菓子に使えそうな木型あったので一つ購入。品物であふれる中華街でも、買い物はこの一つだけでした。以前の自分であれば、『あ、これ使える』『まだあるけど安いから買っておこうか』と必要でないなモノまで買い込んでいたはず。ライフスタイルを変えるのは考え方ひとつです。
帰りはひたすら上り坂。関節にかかる重力に、なぜか”えっちらおっちら”と頭の中でつぶやいている自分に笑ってしまいました。
朝と同じ眺めが夕方の陽の光で微妙に変化しています。ずいぶんと日が長くなりました。

仕事を終えたダニーのおつかれさま兼2回目バースデーディナーは、中東料理のSahaで。何か変わったフレーバーで行こうよ、ということで選びました。前菜は7種類のディップ。
ひよこ豆、アーティチョーク、ミント、なす、トマトなど多くの素材とスパイスの組み合わせが舌にも目にも楽しいです。ついパンを食べ過ぎてしまうのが難点。ワインはDry Creek Meritageを。スパイシーな料理にはこのくらいしっかりしたワインが合います。Merlot 52%, Cab 41%, Malbec 3%, Cab FrancとPetit Verdotが各2%で、スパイスが織りなすタペストリーと同じく奥行きのある味でした。

ダニーはビーフタジンを、私はザハラというマッシュルームと野菜のジンジャーオレンジソース煮込みをオーダーしました。ポレンタケーキのような甘い物が添えてあり、面白い味わいです。しかし連日の外食で疲れ気味の胃には少々重めでした。
ユニオンスクエアや中華街、フィッシャーマンズワーフなどの観光地を除けば、夜のサンフランシスコは、黄色い街灯が控えめに街を照らし、昼間とは別の落ち着いた顔を見せます。
Masonic Buildingのモザイクの細かさにあらためて感心したり、ヴィクトリア建築のビルやアールデコの門構えをみながら、しばし散歩を楽しみました。

0 件のコメント:

コメントを投稿