2010年7月29日木曜日

シリコンバレーのCEOたち

元上司と朝食ミーティングをしました。四半期に一度、時には毎月の日本出張中、朝早く夜遅くても疲れを見せなかった人。帝国ホテルがお気に入りで外堀を一緒にジョギングしました。一緒に仕事をした一年半、彼の揺るぎないリーダーシップ、決断の早さ、人間関係を大切にするバランス、課題に前向きに取り組む姿勢などから多くのことを学びました。後に彼は自らCEOとしてソフトウエア会社を率い、業績をぐんぐん伸ばし今に至ります。

久しぶりに挨拶メールを出したら直ぐ返事をくれました。以前ミーティングをしたことがあるカフェに変わらぬ明るい笑顔で現れた彼。家族の話、今も走っていること、日本でのビジネスの様子、昔の同僚の消息、お互いの夏の過ごし方など話題はつきません。下のお子さんが小学校低学年のとき、奥さんに道場に招かれて、クラス全員にお茶を点てたことがありました。その時の子がもう高校入学だそうです。

職探しの話も相談に載ってくれて、いろいろアドバイスを頂きました。感謝です。

彼に私を紹介してくれたのは、渡米して最初に勤めたソフトウエア会社のCEOでした。同時多発テロのあおりで顧客ベースに打撃を受け、コーポレートマーケティング部門は一人を残し全員職を失いました。しかし間もなくCEOが社外取締役だった元上司を紹介してくれました。結果、当時COOだった彼直轄の新ポジションが設けられ、本社と日本を結ぶ仕事が始まりました。日本のスタッフも、COO自らが注力しているという期待とプレッシャーではじめは戸惑ったようです。私にも当然、業界や顧客ベース、製品について一から学ぶプレッシャーと緊張がありました。

品質に拘る顧客相手に売上げは世界比率でまだまだ低い日本市場。そこからの要求を開発現場に通すのは厳しい課題でした。それでも長い目で見てくれそうなキーパーソンに働きかけ、日本市場の可能性をアピールしていく。上司の熱意とサポートのおかげで私の活動も徐々に受け入れらました。年に14回出張したこともいい思い出です。言葉の壁だけならプロの通訳さんのほうがシャープだったでしょう。しかし当時の私は、顧客プロジェクト成功に向けて努力する日本チームのニーズを理解し、また大型案件を追うトップセールスや開発責任者の立場を近くに見ることができる場所にいました。だから情報や助けが必要であれば、各部門の主要人物を追いかけたものです。”うざい”と思われていたこともあるでしょう。でも結果が見えてくると”Good job!"と声をかけてくれる。直接またはメールでのThank you noteが日々の活動源でした。ちょっとノスタルジックですね〜、あはは。

初めに勤めた会社のCEOは、現在iPhoneの人気アプリの開発会社を率いる傍ら、スタンフォード大学で音楽博士号を取得中です。『皆さんどうしたらそんなに時間があるんでしょう?』といったら、元上司は『彼は超スマートだしね。そして時間は作れるもんだよ、違うかな?』と一言。はい、そのとおり。できるかできないかはその人次第。。。ですね。

今も現役で楽しみながら飛躍を続ける人たち。そんな彼らに元気をもらった朝でした。

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