9月も終わりに近づいた頃には、トウモロコシも刈り取られていたり、保存用にそのまま枯れるまで実をつけたまま放置されていたり。
両側に広がる広大な畑で目に留まったのはこれらの看板。看板の下に見えるRoundupといえばモンサント社製造の除草剤。The World According to Monsantoというドキュメンタリー映画を観たものとしては、あまりよいイメージはありません。衝撃を受けた内容も今はうる覚えで、モンサント批判が出来るほどのしっかりした知識もなし。確かに彼らの品種改良(遺伝子組み換えを含む)技術や除草剤がなければ農家の生産性は向上していなかったでしょう。
しかしぎっしりとまっすぐに植わった大豆、同じ背丈で立ち並ぶトウモロコシの林(とも見えるほど背が高い)をみて、農作物というよりデザインされた製品をみたような気がしたのも確かです。昔の映画ではトウモロコシ畑でかくれんぼするシーンなんかがありましたが、これでは子供でも入れない。ちょっと御飯時にモンサント(の事業内容を)どう思う?と話題をふったのですが、皆さん「I believe in it. ドキュメンタリー映画なんてのを観て鵜呑みにしちゃだめだよ」と言われました。突っ込んで質問や議論できるほどの下地も無いので、そうか、こちらの人は(農業従事者ではないにしても)モンサントをサポートしているのだなあと思って終わりにしました。正悪とはコインの裏表のようなもの。どちらかに光を当てればどちらかは見えなくなる。米国の食物自給率はオーストラリア、カナダに続き主要国内では第三位で120%を越えてるのに比べて日本では40%。第三次産業(古いけれどしっくりくる)が経済活動の中心になった現代、自給率の低さ=飢饉にはつながらないとしても、人気のない広大な畑を前に複雑な気持ちになりました。
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