2016年1月21日木曜日

日本 2015 初冬 - Day 10 琴平-松山-道後

12/6(日)、旅3日目は金刀比羅宮へのお参りです。天気予報は引き続き晴れ。本宮は6時から奥宮は8時からと聞いていたので、6時半に宿を出ました。参道入り口までは5分弱。まだお店は閉まっていますが、数人の参拝客客は見かけました。御本宮までの階段は785段。土地勘がないとどのくらい時間がかかるのかわかりませんが、ウェブサイトの参拝ガイドは写真入りで参考になりました。
鳥居横では備前焼の狛犬さんたちが出迎えてくれます。籠屋もありました。長谷川町子さんの「サザエさん旅ある記」というエッセイ漫画で売り込みに負けて乗ったら自分よりずっと年配の人たちに歩いて追い越されて恥ずかしかったというエピソードを読んだのを思い出しました。
 
かなりちっちゃいけど乗る人いるのかしら?体重制限は?階段は数で聞く程恐れ多くありません。
方々に立ち寄りながらも本宮まで30分かかりませんでした。途中、神馬にもご挨拶。

500段目だったか資生堂のカフェもあります。早朝の参道はがら空きですが、普段はかなり混みあうようです。宝物館や美術館などの見所も数多いので、時間が許せば緑に囲まれて一日かけてゆっくり参拝するのもいいですね。
感謝の参拝
お祖父ちゃんも一度は来たことあるのかなと思ってみたり。
 
785段の甲斐ある素晴らしい眺望です。



こんぴらふねふね♬なだけあって、絵馬殿には航海安全を祈願して舟やサーフボードの現物なども沢山奉納されていました。
更に奥社まで、参拝ガイド(奥社編)を参考に583段を上りました。
先ほど挨拶した神官さんも奥社にいくのだな。
陽が昇り始めるにつれ、空の青が色濃くなっていきます。
こんな看板の後、上から降りてきたカップルが「2-3分行くと右手に大きなイノシシがいますよ」と教えてくれ、興味津々、右を見ながら進むといました!
木の実を探すのに集中して周囲の様子なんておかまいなし。お陰でゆっくり観察させてもらいました。鹿のように家族や子供連れで移動するわけでもなく単独行動でした。ちなみにこのイノシシ、降りてきた時も同じ場所でがさごそと鼻で落ち葉をかき分けていました。




さて、後は下るだけ!といっても、一段だけのぼりがあります。これは実際786段の階段、語呂合わせで「なやむ」となるのを忌み嫌って一段下げたという説があるとか。実際の所は不明らしいですが、ここがその一段です。

帰りには五人百姓(境内で商売する事を許されているお店)が飴を売っていました。

お土産物屋さんも開き始めました。
待ちに待った四国上陸後初うどん!レモンを搾るっていうの、とってもイケます。サイドとしておでんは定番なんですね。選んだのは卵とコンニャク。ちくわの天ぷらは、ちょっととげある衣が歯ごたえあって美味しかったです。
お酒ミュージアムは、時間がないのでパス。
食後は、琴平がお母さんの実家である友人のおすすめの和菓子屋さんを探しました。
 アーケード入って左にあるへんこつ屋さん。おまんじゅうを二個買いました。
 
川沿いにあったマンホール。郷土色豊かなマンホール蓋、新しい土地では違うデザインが目につきます。
東京ばりの薄い(?)建物がちょっときになった。四国は地震がないから、東京よりは安全?
11:45琴平発南風10号に乗り、多度津でしおかぜ9号に乗り換えて松山へ。駅で電車を待つ間、コーヒーとへんこつ饅頭。皮がほろほろで中の白あんはしっとり、甘さも上品で大満足です。
道後温泉での一泊に心躍ります。温泉っていいな〜、ららら〜♬
松山行きしおかぜ号は、カーブが続く単線を驚くほどのスピードで駆け抜けますが乗り心地は抜群にスムース。日本の列車エンジニアリング技術はすごい。カーブしながらハンパなく傾斜する線路でバイクでのコーナリング感覚を体が思い出したくらいです。
丁度三時間で松山に着きました。道後温泉までは伊予鉄道の市電で25分。
新旧の車両と、坊ちゃん電車と呼ばれるSL型の車両の三種類が走っていました。途中路上でカメラを一点に向けている人たちがいたので彼らの視線を追ったら、丁度坊ちゃん電車が通り過ぎる所でした。
 
 駅前広場には坊ちゃんの登場人物が出てくるからくり時計や足湯があります。
アーケードの手前に観光案内所があったので、食事どころなどを訪ねたら、若い女性スタッフがとても親切に教えてくれました。彼女のおすすめのお土産やスイーツのお店の写真を撮りながら、アーケードを道後温泉本館方面へ。ホテルはその直ぐ側です。
タルトというきめ細かいスポンジ生地にあんこを巻いたお菓子が名物で、いくつかお店がありますが、彼女のおすすめは六時屋。みかんの木はありとあらゆる柑橘類のジュースやお菓子、ジェラートなどが買えるお店です。湯上がりにさっぱりジェラート、いいねえ〜。
 
鯛めしも食べたかったのでいくつかおすすめを聞きました。行かなかったけれど、この二つはどちらもアーケード内です。
アーケードまっすぐ進み、右に曲がる前に椿湯が左手に見えます。ここは道後温泉のお湯が銭湯として楽しめます。
そしてアーケードを抜けると道後温泉本館の建物が迎えてくれます。3000年を越える歴史を持つという日本最古の温泉の来訪記録に名を連ねるのは万葉の歌人、山辺赤人を初めとして大正、昭和天皇、正岡子規、伊藤博文などなど。夏目漱石が松山中学の英語教師として赴任したのは明治28年。その前年に初代町長である伊佐庭如矢(いさにわゆきや)が、100年先の道後のまちづくりを見据えて改築したばかり。漱石は松山の田舎ぶりを「坊ちゃん」で辛辣にからかいながらも、手紙には「道後温泉はよほど立派なる建物にて、八銭だすと三階に上がり、茶を飲み、菓子を食い、湯に入れば頭まで石鹸で洗ってくれるような始末、随分結構に御座候」と書いたそうです。
 
ずいぶんカラフルなんだなと思ったら蜷川実花との特別コラボだそうです。すみだ水族館のくらげ万華鏡も彼女でした。時の人なんでしょうか。特に浮く感じもなく、侘び寂びとうまく調和していたように思えました。
 
本館直ぐ裏手のホテルに荷物を置いてチェックインまでの時間、近所を散歩しました。さて、一泊しかない道後温泉をどう楽しむか?まずは食べたかったじゃこ天!
揚げたての美味しさは格別!あ〜、写真を見てるだけで食べたくなってきた!
お風呂の後にジェラートもいいけど、ビールの場合はここにしてと。。。
 
チェックインは3時でお風呂には直ぐ入れます。まずホテルでひと風呂浴びて、夕食後本館にいくことに。
開いたばかりのお風呂は貸し切り状態。屋上には露天風呂もあってお湯は肌に吸い付くようになめらかでした。
 
湯上がりは部屋でお茶を淹れて銘菓テイスティング。へんこつ屋のもう一種類のおまんじゅう、岡山の友人Aさんのおすすめ母絵夢(ポエム)、六時屋のタルトを。
へんこつまんじゅうの皮のほろほろ加減がサイコーに美味しい。母絵夢は甘さ控えめの白あんが洋風の皮と軽くマッチしてハーバーをあっさりめにしたような感じ。こういう味って時代を超えていろんなお菓子で味わえるところを見ると、誰もをほっとさせる味なんでしょうかね。
 
タルトはしっとりほんのり柚子風味で、型くずれ防止のトレーは受け皿としても便利。ファンになりました。羊羹も楽しみです!

5時過ぎると辺りは漆黒の闇が深まり、鮮やかに彩られた道後温泉本館が映えます。千と千尋の神隠しのモデルともいわれる本館、この色彩がますますそれらしい雰囲気にしていました。
 
まずは夕ご飯。地元の人に人気があるという、釜飯とうどんの大黒屋は観光中心地から歩いて10分ほど。少し道を外れると暗闇も深く辺りはしんとなります。でも危険は全く感じないのが日本のいい所。早めの夕食をとる人たちで賑わっていて少し待ちましたが、待った甲斐あり!
鯛釜飯御膳。うどんはぶっかけ、冷たいの温かいのと選べます。
釜飯はお焦げがうれしいですね〜
食事が終わる頃、格子を挟んだ向い席に女性の一人客がこちらを向いて座りました。遠目にメガネとヘアスタイルが亡き母にそっくりでびっくり。
聞こえた注文が母が好きそうなものでますます勝手に親近感が湧いてこっそり写真を撮らせてもらいました。
旅先では夜の色濃さにひかれます
アーケード横の提灯も蜷川実花x道後温泉コラボプロジェクトの一つ 
からくり時計の右下にキャラクターが出ているのがみえますか?
食後に遠回りして駅経由で街に戻り、そのあとお風呂の後の一杯の目星付けにうろうろ。とても素敵な雰囲気のお店を見つけたのですが、ラストオーダーの時間が早かったのと、一足店に入ると中にはお肉を焼く匂いが充満していたのでパス。地元の酒蔵さん経営のお店で評判もいいのでまたの機会があったら行ってみたいところ。
8時過ぎ、お腹が落ち着いてきたところでお風呂へ。浴衣に羽織り姿の人たちも多く見かけます。宿が近所なのでしょう。
入浴プランは、1) 一階の神の湯で銭湯形式の入浴のみ、2) 1) + 二階大部屋休憩つき、3) 二階の霊の湯での入浴と二階セミプライベート部屋休憩つき 4) 霊の湯入浴と三階個室休憩つきの4種類があります。出発前に会ったシンガポール人の元上司に強く勧められた三階個室プランにしました。これだけ利用時間が1時間20分(他は1時間)なのもいいです。ちなみに一階の入浴だけなら銭湯と同じ410円。三階個室は1550円で、タオルと浴衣のレンタル、名物坊ちゃん団子とお茶のサービスがあります。浴衣とタオルはぺらぺらなので、ふらりと立ち寄るには便利ですが、持参すればよかったと思いました。
急な階段を上がって三階に行くと、床の間もある箪笥が置かれた和室に案内されます。そこで着替えてから入浴前に坊ちゃんの間を見学しました。

お湯は最高でした。なめらかで湯あたりがやさしく温まります。お風呂場の雰囲気もそれぞれにいい。一階のお風呂は多くの人で賑わっていて、石造りの古き良き銭湯という感じ。二階の湯船は庵治石でこじんまりしていて、たまたま貸し切り状態でゆったりできました。

又神殿(ゆうしんでん)では、大正、昭和天皇が入湯時に使われた場所で、入口も東側に別にあります。湯船は庵治石、贅を尽くした玉座の間や警備の武者隠しの間など数室を見学できます。
ただ1時間20分はあっという間!お湯に入ったり階段を上ったり降りたりしているうちに過ぎてゆき、二階の温泉ゆかりの品々の展示をスキップしても個室で寛ぐ時間はありませんでした。坊ちゃん団子はやわらかいお餅をかわいい色の餡でくるんだかわいいサイズで、程よい甘さが美味しいお団子でした。
汗が引かぬ間に着替えてビールバーへ。席に空きがなくそれほど飲みたい訳ではなかったので、みかんの館でジュースを数種類買ってノエル待つ(笑)部屋に帰りました。

1 件のコメント:

  1. ノエルが坊ちゃんに見えてしまう(^-^)坊ちゃんの小説を読みながらこの風景を見るとよりリアルに感じます。

    返信削除