2016年1月25日月曜日

日本 2015 初冬 - Day 12 高松-小豆島

旅5日目。12/8(火)も盛りだくさんの一日でした。写真は100枚越えます!

6時半のスタートと同時に朝ご飯を食べて駅に向かいました。一日歩く予定なのでしっかり食べなくちゃね。
 

7:18amの高徳線で栗林公園北口駅まで15分。
駅から3分で特別名勝栗林公園(Ritsurin Garden)に着きました。
公園は夏は5:30am, 冬は7am開園  
朝の空気に背筋が自然に伸びる感じが最高に気持ちよし。少し冷えたけれどそれほど気になりません。 まだ太陽は山の向こう側です。

パンフレットはとても見やすくて、地図に沿ってまわると1時間で見所をカバーできます。
徐々に光に満たされてゆく園内は東京ドーム16個分、特別名勝で日本一の広さです。6つの池と13の築山からなり、1600年代始めに築庭が始まり、完成は高松松平公5代目の1745年、それが今に引き継がれている。そのお庭の国宝を410円で楽しめるなんて!


どこを見ても絵になるのです。
名前は栗林ですが目につくのは松。それもそのはず、園内には1400本の松が植えられていて、その内の1000本ほどが職人さんの手が加わっている芸術品。箱松、屏風松、組石を亀に見立てその上に舞う鶴を形とった鶴亀松など素晴らしいです。



毎日一緒にお散歩しているという地元のご婦人方としばしおしゃべり。皆さん笑顔が素敵でした。
樹齢400年以上のソテツ








箒の音が静けさの中に響きます。
見どころマップに沿って、どこからでも素晴らしい景観をゆったり楽しめました。
 






年月と多くの人々の手を経て、変化し息づく自然美に心洗われた90分でした。
高徳線は単線ワンマンカーのかわいい電車で、駅は無人なので回数券ありのバス感覚です。ノグチイサム庭園美術館の最寄り駅、古高松南には9:29分着。美術館はそこから2キロあります。地図アプリでは徒歩26分ですが、見学は完全予約制で10時予約に遅れないようターボウォーク&小走りでぎりぎりに到着しました。余裕を持ちたい場合は 一つ手前の屋島駅でタクシーを予約しておくか、私鉄でもう少し近い駅もあるようです。
美術館は週三日 火、木、日開館、見学は10 am, 1 pm, 3 pmの一時間と限られているので、旅程を組む際にはご留意を。往復はがきでの予約が基本ですが、海外からは電話予約も受け付けてもらえます。
山小屋風の建物内に受付、ビデオ鑑賞エリア、ショップなどがあります。そこから数分歩いた場所に作業蔵、展示蔵、イサム家があります。見学は屋外が殆どなので好天に感謝。

これより先は撮影禁止でした。
 1964年、60歳で牟礼市に来たノグチ氏。69年には牟礼市に住居とアトリエを構え、88年に亡くなるまでNYと牟礼市を行き来して創作に励んだそうです。作品は自然が完成させてくれるというノグチの言葉を体現するように元アトリエが美術館となったのは1999年。打ち水にきらめき、緩やかなくぼみに空を映す静かな石。使われた石は地元の庵治石はもちろん、南米、アフリカ、北欧などから運ばれてきたそうです。展示蔵は愛媛の造り酒屋を解体して移築したもので、Energy Void(1971)やSun at Midnight(1989)の存在感が漏れ入る自然光にやわらかく照らされているのは観ていて飽きません。

代表作のBlack Sunはシアトルのアジア美術館にあります。2009年夏に観たのを鮮明に思い出しました。シアトル旅行記にご興味ある方はこちら、作品の写真は最終日に載っています。

アトリエも作業していたそのままが保存されていて、ミノ、ツチ、ダイヤモンドヘッドのカッター、巻き尺、磨き粉などの道具もありました。

住居だったイサム家は丸亀に江戸時代からあった民家を移築したもの。外からの見学ですが、中はノグチ氏デザインの照明があたたかく灯る空間が広がっていました。

全ての空間が自然を生かしながらもデザインされているところが素晴らしいです。家の庭奥の丘から見る景色が一番好きだったというノグチ氏は春のお花見と秋のお月見は欠かさず牟礼市で楽しんだとか。丘にはLA生まれの氏が故郷から持ってきて植えたユーカリの木もありました。

25年間ノグチ氏の片腕として活躍してきた石師和泉氏の記事も興味深いです。興味ある方はこちらをどうぞ。

11時過ぎに見学終了。満ち足りた気分で駅まで歩きました。行きに気になっていた遊具彫刻がある公園に寄ったり、道中たくさんある石材屋さんの軒先を覗いてみたり。源平合戦ゆかりの地だけあり記念碑もいたるところに立っていました。


 

裏屋島がよく見えた 
マンホールも当然源平合戦 

余裕を持って駅に着いたのに、電車が来ない。おかしいな?と時刻表を見たらひかえてきた時間と違い、一時間一本の電車は既に出てたあとでした。次は1時間40分後、周りにはなにもないし、これでは乗りたいフェリーにも間に合わない。。。とりあえず屋島まで行ってみようと思った矢先、空車のタクシーが走ってくるのが見えました。高台のホームから道路に駆け下り、赤信号で停まったタクシーに乗ることができました。既に予約車だったけれど屋島まで快く乗せてくれて大助かり。そして駅に着いたら単線ゆえ特急列車の待ち合わせをしていて、無事予定していた電車に乗れました!ほんとこれはラッキーでした。
ホテルで荷物をとってフェリー乗り場へ向かいました。高松城跡や玉藻公園はまた今度。


高松港から土庄(とのしょう)へのフェリーは一日8便、所要時間1時間で乗車料金は690円とお手軽です。
エンジェルロードと名付けられた散歩道。干潮に寄って道ができたり沈んだりとはモンサンミッシェルみたい。

売店のメニューにうどんあり。港を出る前にアツアツうどんがたべられるとは!海と空はどこまでも青く最高でした〜。


広々とした船内は前向きの椅子席の他、ブース席、カーペットの上で横になれるスペースもあります。カラオケキャビンなるものも!
窓から、甲板から、行き交うフェリーを、浮かぶ島々を、移り行く雲をみて。心からリラックスして小豆島に到着

上陸前、急に芳ばしい香りが鼻をくすぐりました。船内で揚げ物でも始めた?と思うほどのかぐわしさで不思議に思い周りを見回すと、胡麻油のかどやの工場がありました。
いつも使っている油なので親しみがわきます。数ある工場の一つかと思っていたら、生産は輸入品を含めすべてここで生産しているそうです。フェリーターミナルの観光案内所でもらった地図や資料から工場見学ができる事を発見!早速電話してレンタカーをピックアップして直行しました。
 
離島といえば製造/流通にとって課題もあるでしょうが、会社案内ビデオで社長さんが、口に入るものこそ風光明媚な場所で作って届けたいということを言っておられたのが印象に残りました。環境への配慮からLNGを使っているそうでタワーはガスタンクです。

胡麻ってこんな風に実がつくんですね。
1858年創業、昔の道具や工程も興味深い。搾りはくさびを両側から打ち込んで圧をかけて行っていたそうです。
お土産もいただいて楽しくためになるひと時でした。
宿へ向かう途中、エンジェルロードに寄りました。丁度道が一番広くなる頃。
目を見張る透明度の高さ
夕陽や朝陽はさぞきれいでしょうね。余裕があったらまた来ることにして、まずは宿へ。一泊二日の小豆島は見所満載で予定もびっしり詰まってますので(笑)
移動途中にあった立派な石垣の桟敷は、1800年代に地元の有力者が祭りなどを高台から見物するために作られたもの。その後区画(?)が売買できる仕組みになったとか。
 
初めて国民宿舎に泊まりました。高台の見晴らしが素晴らしい場所にあり、布団もお風呂も気持ちよくてリーゾナブルで言うことなし。
チェックイン後はオリーブ公園へ。
日本でオリーブの試植が始まったのは明治41年。三重、鹿児島、香川に植えられた樹々のうち小豆島のものが一番順調に生育したそうです。それでも日本にしかいない害虫の駆除など苦労も多々あったとか。
オリーブソフトはほのかなオリーブ風味があり
園内にはオリーブの樹々に囲まれた散歩道、クラフトを楽しむ施設やショップがあります。 ミロス島は小豆島の姉妹都市です。
 
 日が落ちるのが早い!4時過ぎでこんな感じ。

イングリッシュコテージ風の店内にはかわいいモノが沢山ありました。
その直ぐ側には江戸時代からある荒神さまのお社が。これもニッポンの風景ですよね。
ギリシャ風車

宿に着いたのは5時半、夕焼けの名残が残る空の美しさにしばし佇む
温泉でよく歩いた足をほぐして夕飯は7時お願いしていました。5時から夕食がとれると聞き随分早いなあと思ったけれど、夕陽を楽しめるからですね。
ご飯はつやつやピカピカでほっぺたが落ちるほど美味しかった!お姉さんに聞いたら地元のお米だそうです。銘柄を忘れてしまった。明日の予定を聞かれたので、日の出を見てから映画村、寒霞渓、棚田でお昼の後銘木見学と話したら、おすすめの朝焼けスポットやハイキングエリアを教えてくれました。中山地区の湯舟山(ゆふねさん)からみる棚田がいいですよとワンちゃんと散歩している写真も見せてくれました。時間が許せばその景色も楽しみたいな。彼女は一度大阪(たしか)で就職したけれど、やっぱり地元がよくて帰ってきたと話してくれました。20代半ばに見えましたが、同じ世代でもUターン組は結構いるそう。
8時近くになるとロビーもひっそりしてしまったので、地ビールを一本もらって部屋に戻りました。よく歩いた!

2 件のコメント:

  1. 地元の人とのふれあいや冬なのにまだ美しい紅葉が暖かい気持ちになります♪

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    1. ありがとうございます!本当に温かい午後でした。

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