2016年1月10日日曜日

日本 2015 初冬 - Day 8 岡山&倉敷

金曜も薄紫のきれいな夜明けです。2015年だけでJRレールパスにお世話になるのは3回目。前回と同じくグリーン券1週間パスで快適な列車の旅に身を任せます。
在来線で品川駅へ。 一日目は新大阪経由で岡山へ行き、倉敷泊です。ベイエリアで知り合った友人Aさんは岡山出身です。ふと、感謝祭の休みで彼女も帰省しているかな?と連絡してみたら予感的中。私より一日前にUSを出て1週間 早く戻るというスケジュールで、岡山で会えることになりました。
今回の旅のお供はくまのノエル。日本に着いてダニーに連絡したら、なぜかやたらと荷解きした?と聞くのです。茶色のコート早く出した方がいいんじゃない?皺になるよ、と。何度か言うので、わかったよ〜と電話をそのままにケースからコートを出したら、中からこの子がお出まし(笑)。せっかくなので連れてくることにしました。
富士山は雲に隠れていましたが、お天気は最高。本質的に自分はてっちゃんかと思うくらい、電車に乗ってウキウキしました。
新大阪乗換え時に改札を出てぶらぶらしてみました。開店直ぐのお土産屋さんも既に賑わってました。このご当地キャラグッズの豊富さ!ザ大阪土産の迫力に圧倒されました。
お好み焼きせんべいは前回お土産に買おうとして、ダニーにおもちゃみたいと言われてやめたけど、実際食べた友人からはよくできてるよ〜聞いてました。なんせ一億枚は食べられているそうだし!
 
こちらは電車グッズ。ま〜、ホントに何から何まで揃っています。もちろんビリケンさんもあちこちで見かけました。
通勤途中の人々に混じってコーヒーブレイクの後、さくら551で岡山へ。グリーン車も満席でした。
定刻10:45岡山着。迎えにきてくれたAさんと数年ぶりの再会です。車で30分の距離に住んでいてもなかなか会う機会が作れなかったのに、彼女の故郷で会えるとは。車で三大庭園の後楽園へ向かいました。

その外観から烏城と称される岡山城。チャコールグレーの感じがモダンでお洒落?
空襲を受けた天守閣は戦後復元され、90年代に外観はコンクリートとなりました。結構かわいいサイズです。風が強くて雲がどんどん流れてゆきます。
凛々しいAさんと籠任せの私。結構余裕あるスペースですが、体幹を鍛えていないと実際乗ったら乗り物酔いする事間違いなし。
見事な竹林や池、歩きながら変わる景観を愛でながら、久しぶりのおしゃべりは楽しかったです。



何組かのお嫁さんとお婿さんの姿を見かけました。
こちらは「流店」と呼ばれる建物。池から流れる水をひいて珍しい石を配してあります。藩主の庭周りや客の接待に使われたそうで、何とも風情を感じました。

色鮮やかな山茶花、苔の緑に映える紅。歌心があれば一句すらすらと読めるのかな。 
 
少し雲が厚くなり、ランチの時間はなさそうなので、茶屋で温かいおぜんざいをいただきました。 たれ込めた雲も食べ終わる頃には流されて、また青空。
澄んだせせらぎに運ばれる紅葉が美しくて、いつまでも見ていたかった。
駅まで送ってもらい、また会う約束してAさんとさよならしました。彼女自身も地元でありながらこれほどゆっくり後楽園をまわるのは初めてだそうで喜んでくれてよかった。駅で彼女がから聞いた美味しいお菓子をチェック。帰るまでに味見するぞ!
岡山倉敷間は在来線で20分弱、特急なら11分。 出雲もいいですね、近いうち山陰も行って
みたい。
年初に伊勢志摩、高山旅行に使った機内持ち込み用サイズのスーツケースは、キャスターが壊れたので新しいのを買い、移動は快適です。駅からタクシーで5分のホテルへまずチェックイン。実際は5分もかからず十分歩ける距離でした。バックパックにゆられて疲れ気味(笑)のノエルを休ませ、倉敷と言えば、の美観地区へ。ホテルではおすすめの食事どころを教えてもらって出かけました。

倉敷川畔を中心に美しい町並みが保存されています。オフシーズンなのに観光客もそこそこいて、写真を撮ってくれと頼まれた年配カップルは香港から来たとのこと。他にも中国語があちこちで聞かれました。 町並みの鑑賞のほか倉敷を訪れた目的は大原美術館です。
7−8歳の頃に父母と岡山倉敷を旅行しました。うる覚えですが美術館にも連れてきてもらって、ピカソによる頭蓋骨のある風景画が強く記憶に残っていました。展示場所は変わり、大人の目には小さく映る絵でしたが、当時感じた静かでありながら強烈な印象が蘇りました。 エルグレコの受胎告知、ゴーギャンのかぐわしき大地、モネの積み藁など、名画を落ち着いて鑑賞できる空間に時を忘れました。セガンティーニのアルプスの真昼を観た時、一瞬にしてその草原に連れて行かれたような気がしました。あらためて作品解説を読んでみたら、児島虎次郎が苦労して絵を手に入れた当時の模様が自伝から引用されていて興味深いです。大原孫三郎と児島虎次郎両氏が出会いがあったから時代を超えていまここにある作品たち。ある午後に悠久の時の流れを感じることができる不思議。
建物自体も美しい。 本館、分館、工芸/東洋館、児島虎次郎記念館と4つに分かれていて、ちょっと駆け足でしたが、児島虎次郎記念館以外を見学しました。
棟方志功の版画シリーズも迫力ありました。
分館の見学を終える頃は陽もずいぶん傾きました。次の楽しみは、本館と分館の間にある市が管理する新渓園の。夜のライトアップがこの週末までと知ったので、まず倉敷に立ち寄ることにしました。 


まず陽が落ちる前に行ってみました。


どこからも絵になります。携帯写真じゃうまく伝えられないけれど。
日が落ちるまで、夕暮れの町並みを歩きました。
 
薄い碧灰色の空を背景に揺れる柳、何とも風情があります。
民芸品店の硝子ケースで見つけたかわいいお人形。値札が付いていなくて、おそるおそる値段を尋ねたら、1050円也。消費税値上げ前の値段! 迷わず買って、今は母が集めた民芸品とともにケースに落ち着きました。




部屋飲み用に地酒の純米吟醸を。備前焼のお店やすすめられた御飯処などを見て回りました。どこも美味しそうで迷っちゃう。 
特徴のあるお面が、何軒かのお店の壁にかかっていました。
気になったので三軒目で聞いてみたら、このれは素隠居とは、地元の阿知神社のお祭りの時に御神幸の獅子に付き添う若者のことで翁と媼をかぶります。阿知神社は急な坂の上にあり、ある年、階段を上れなくなったご隠居が自分の代わりに面をかぶらせた若者に代参させたのがお面の由来とか。素隠居の持つ団扇で頭を叩かれるとご利益があるそうです。
まだ6時をまわったばかりなのにとっぷりと日が暮れた新渓園。いい感じの静けさでした。
結局ホテル向かいのレストランで地酒テイスティングに続いて、ままかりの酢漬け、黄ニラの卵とじ、たこ飯を。



 
お店が賑わってくる7時半にはすでに御飯を終えていました。もっと歩いた気がするけれど、美術館内に居た時間が長かったから2万歩は越えず。
近所のコンビニで並んでいたみかんがかわいくて、思わず一個買い。
ホテルには温泉があったので、ゆっくりお湯につかって寛いで。サービスの夜鳴きそばが美味しそうで、行ってみたら大正解。一日目の移動距離は約750キロ、予定通りいい滑り出しとなりました。

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