2016年1月22日金曜日

日本 2015 初冬 - Day 11 道後-松山-丸亀-高松

時差ありまくりの日本旅行記、続きます。
4日目、12/7(月)も天気は上々。朝食後は丸亀に向けて出発、宿泊は高松です。

道後温泉本館三階楼の屋上にある振鷺閣(しんろかく)の吊り太鼓は、残したい日本の音風景100選の一つで、朝夕6時と正午に6 回打ち鳴らされます。ホテル屋上の露天風呂で聞くのもオツですが、8時半には電車に乗らなければならないので外に出て聞きました。
各地の温泉場には源泉発見に由来する伝説があります。道後温泉では、傷を負った一羽の白鷺が湧き出る湯に足を浸して飛び立ち、その湯に入浴してみたら人々の病もいつのまにか癒されたという伝説があるそうです。なので方々に白鷺がお出ましするというわけ。札所は開館6時と同時に賑わっていました。
朝食は広々としたレストランでバフェ形式。あたたかいみかん豆腐、おいしかったです。

ホテルのレストラン内も蜷川実花アートで彩られていました。
 
テラス越しに変わる空の色を見ながら、食後は向かいに見える湯神社に参拝。



これが天皇陛下がお入りになった玄関。

その右手裏には大きな「玉の石」があります。温泉湯をかけながら願い事をすると叶うそう。いいお湯をありがとうございましたと感謝。

朝陽に映える放生園。足湯の湯煙がいい。

8時半の電車で松山駅へ。
旅のお供は駅前で買ったみかんグミ。このつぶつぶを見てください、芸が細かい〜、酸っぱさもちょうどし。写真ではわかりづらいけれど、愛媛県庁敷地内のみかんの木は、どれもたわわに実をつけていました。
全国どこでも迎えてくれるゆるキャラ。ラッシュアワーなのに空いている構内ですが、見るとほっとしますね。
9:15発しおかぜ12号まで時間があったので、お土産屋さんで気になっていた栗入タルトを買いました。
 

 

ハタダの栗入もおいしかったけれど、タルトは六時屋が一番気に入りました。
またもや急カーブをがんがん走る列車に感動です。今回はグリーン席は最後尾なので前日の方がスリルありました。
とにかく天気は最高で、ラッキー続きです。
11:25、丸亀着 
駅のロッカーに荷物を預けてレンタルバイクで巡るプランを立てていました。構内の観光案内所でおすすめのうどん屋さん情報を訪ねたら、バイク貸出所で荷物も預かってくれるとのこと。レンタル料は電動アシスト付きで一日300円、申し訳ないくらいのお値段です。ちなみに普通車は200円。初アシスト車は感激の楽さ!漕ぎ始めがぐっとパワフル&スムースですぐにスピードが出ます。
これなら無敵。丸亀城に行く途中でうどんを食べる予定を変更して、少し離れた評判のうどん屋さんまで飛ばしました。青空の下、港を囲む散歩道を走ります。

風もなく暖かくて最高のサイクリング日和。地図の縮尺が小さいのか、自転車がラクチンでスピードが出るからか、どこへ行くにも距離が短く感じました。お陰でうどん屋へ曲がる道を見過ごし、ひたすら走ったら隣の坂出市まで行ってしまい苦笑い。
セルフ式のうどん屋について予習はしていたもののちょっと緊張。お昼時で混んでるか心配だったけれどそれほどでもなく、お店の人も優しくてほっとしました。

入り口は行ってすぐにおでんコーナーがあり味噌は好みの量を自分でかけます。天ぷらコーナーの奥には熱い汁コーナー、麺を湯がくコーナーなどが。冷たい汁はカウンターに置いてありました。
まずは釜玉 
アツアツのしこしこ麺にからまるつやつや卵!香川はお醤油も美味しいので最高の一品となります。
次第に半熟になるのがまたいい!
天ぷらがどれもおいしそうで迷いだすと大変なのでさつまいもと春菊で即決。春菊がちくわで束ねて揚げてあるのは真似したいアイデア。
かけうどん小も追加。これも水でしめた麺が丼に入ってくるおでアツアツがよければ自分で湯がきます。茹で立てだったので、それに温かい汁をかけて、しょうがをおろし金ですってすりごまをのせて。
ちくわの天ぷらも揚がってきた、でもお腹いっぱい。。。完全セルフでお勘定も何を食べたか自己申告、食器を下げてごちそうさまです。
これで私もフル充電完了、丸亀城を目指します。日本一高い石垣の上に鎮座する丸亀城は日本100名城の一つで、戦災を逃れて400年の歴史を持ちます。お城は急な坂の上にあるので、食後の運動にはもってこいです。
おお〜、見えてきた。確かに下からはかなり上る気配が。上等!

お堀を一周して公園の駐輪場に停めて天守閣を目指しました。

沢山の小学生たちが遊ぶ声が賑やかで微笑ましい昼下がり。ここでもご当地キャラが迎えてくれました。丸亀は団扇の名産地で、予約すれば団扇作成体験もできます。

1610年創建の歴史ある大手一の門 
丸亀城は戦災を逃れた天守閣もさることながら、石垣の高さと美しさが有名です。大手門側に♡の形の石がありますよ、と案内所の人が教えてくれたので探してみました。これかなと思ったら正解は右のだったらしい。
 

石垣近辺は木の伐採中で普段下から見上げられる場所まで行けませんでしたが、これでも迫力充分。上り坂はかなりきつかったです。
それだけのことはあり、最高の眺めが上で待っていました。

月曜昼下がり、城内は貸し切り状態でした。
三層三階の現存木造天守は高さ15m、完成は1660年で日本一小さな現存木造天守だそう。

 
しばらくぼーっとしていたかった午後。桜の木が沢山ありました。お祖父ちゃんもここにお花見に来たのかな。






大手一の門は、昔藩士が太鼓を叩いて刻を知らせていたので太鼓門とも呼ばれるそう。その時太鼓「ときのたいこ」は復活されて今も正午には9回打ち鳴らされているそうです。
次に足を伸ばしたのは中津万象園/丸亀美術館です。お城から15分と聞いていたけれど10分強で余裕で到着しました。
交通量もそこそこある道路沿いなのに、中に入れば静寂そのもの。すれ違いに鮮やかな着物を来た花嫁さんと紋付袴の花婿さんが出てきました。後楽園同様ここも人気の撮影スポットなのでしょう。

丸亀藩主がお茶を楽しむ場所として1688年に築庭された回遊式の大名庭園で、国内最古の煎茶席もあります。JSバッハが生まれたのが1685年。江戸時代が始まったのは1603年。その時代から育まれたお庭が今も見られるというのがすごい。 
鉄塔がちょっと残念ですが、それでも街中とは思えない静けさ。



この大笠松「千代の傘松」は直径15メートルあり、樹齢はなんと600年。300年の年月をかけて傘型に仕上げられました。
下から見た大傘松。枝葉の刈り込みには30人が必要だとか。

 観潮楼(かんちょうろう)は、存在が確認されている選茶席としては国内最古のもの。
中は見学できないのですが、硝子越しでも落ち着いた空間を感じることができました。

園内にはバルビゾン派の作品を集めた絵画館があり、ミレーやコローの作品を鑑賞できます。陶器館には紀元前2500年から13世紀までの土器、陶器、硝子器が展示されていました。


何対かの陰陽石もありました。
石に願い事を書いて投げ込んでいたという地蔵尊。江戸時代も庶民も園内を通って参拝できていたそう。自分の庭を一般公開する心の広いお殿様だったんですね。
鉛筆があってそこに叶えたい文言を書いてお地蔵さんの前の箱に投げ入れます。

今回の旅では後楽園から始まり、素晴らしい日本庭園の数々を巡りました。どこも印象深かったのですが、ここもほぼ貸し切り状態で、夕暮れの閉園直前までいたので、なんだかタイムスリップをしたようでした。
 
夕暮れの中自転車を走らせたのなんて小学生以来。友達と遊んでさよならする冬の夕方はちょっとさみしくて、タイミングを間違えると直ぐ暗くなったっけ。駅前には立派な丸亀市猪熊弦一郎現代美術館もあります。またの機会に訪れてみたい場所です。

半日という限られた時間でしたが、祖父の故郷に来ることができてよかった。寡黙な祖父とはあまり話す機会もなかったけれど、その存在感は大きなものでした。15年ほど前、いろいろ悩んでいた時、祖父が夢にでてきたことがありました。そこで彼は一言"Don't worry, everything will be all right"と語りかけてくれたのです。確かびっくりして目が覚めた記憶が。おじいちゃんが英語?肉声でというより直接にそのメッセージが響きました。確かに当時の悩みはおじいちゃんの言った通り、きれいさっぱり消えました。

 
丸亀17:30発いしづち24で高松までは25分。駅に降り立つと急に都会に戻ったような感覚です。駅前のホテルにチェックインして、駅近辺を散策。高松シンボルタワーは、国際会議場やレストラン、香川プラザというアンテナショップなどが入る四国一の高層ビルです。しかし6時という普通ならラッシュアワーの時間帯でも人出はかなり少なくて、既に夜半のような雰囲気でした。
県だけでなく、市や町単位でもある(いる?)ゆるキャラたちの数といったら!





香川プラザでお土産の下見をして、ホテルで教えてもらった居酒屋で軽く夕食をとりました。

  
翌日は早朝の栗林公園散歩の後、イサムノグチ庭園美術館見学を経て小豆島に渡ります。

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